観光お寺・神社龍安寺の見どころ 石庭の魅力と周辺のおすすめスポット

龍安寺の見どころ 石庭の魅力と周辺のおすすめスポット

日本特有の侘び寂びの世界を体験できると人気の龍安寺。有名な石庭を一度は観たいと、海外からも多くの人が訪れるお寺です。今回は、そんな龍安寺の庭園も含め、おすすめの見どころをご紹介します。

龍安寺とは?

龍安寺は、「古都京都の文化財」として世界遺産にも登録されているお寺です。エリザベス女王も眺めた石庭で知られるほか、秋には鏡容池を中心とした池泉式回遊庭園の見事な紅葉を観られます。

元々は円融天皇の勅願寺として創建された円融寺の境内にあり、平安時代後期には貴族の山荘として使われていました。龍安寺を創建したのは、室町時代に山荘を譲り受けた細川勝元です。当時、境内は今以上に広大で、京福電鉄の線路の辺りまで敷地があったのだとか。明治時代に一部縮小されたものの、現在も15万坪の広い境内を拝観できます。

枯山水の石庭で謎解きを楽しむ

「石庭」の名前で知られる龍安寺の方丈庭園は、国の特別名勝にも指定されています。砂紋を描き重なる波を表現した白砂に、15個の石が配置されたシンプルな作りです。この景観が侘び寂びの境地として人気を呼び、各国の著名人も訪れるような庭となりました。

しかし実は、龍安寺の石庭には不明な点も多く残されています。龍安寺の4つの謎をご紹介しますので、庭を眺める際はぜひ謎解きもしてみてくださいね。

 

謎解き①石の数

石庭には大小15個の石が配置されています。すべて2個以上に組まれて石が重なりあっているため、方丈から一度に全部の石は見えません。どこから見ても必ず1つは石が隠れてしまう不思議な構造です。さまざまな位置から眺めて、実際に確かめてみましょう。

 

謎解き②作庭者

京都を代表する庭園にも関わらず、石庭の作者は不明です。室町時代の禅僧が作ったと推測されていますが、創建した細川勝元も含め諸説あります。また庭石には、裏に「小太郎・□二郎」と刻まれているものがあるそう。少なくとも作庭に関わった人たちではあるようですが、名前が何を表しているのかははっきりせず、作庭者は謎に包まれたままです。

 

謎解き③作庭の意図

極端にシンプルな造りの石庭は、抽象的な現代アートのようにも見えます。庭が何を象徴しているのかについてはさまざまな憶測があり、「虎の子渡しの庭」や「七五三の庭」などとも呼ばれていますが、作庭者の本当の意図はわかりません。石庭をどのように観るのかは、鑑賞者にゆだねられているともいえます。

 

謎解き④設計のトリック

石庭の一部として重要なのが、周りを囲む土塀です。菜種油を土に混ぜた油土塀の色合いは、庭園に独特の風情を添えています。

実は、この土塀は水平でありません。方丈から見て右側にある土塀が手前から奥にかけて低くなることで、視覚的な奥行きを作っています。また白砂の地面も、方丈から見て左奥へ向かって低くなっている構造です。これは水はけのためですが、まるでトリックアートのように鑑賞者の錯覚を作りだしています。

 

紅葉が映える庫裏

庫裏(くり)とは寺の台所を意味しますが、禅寺では玄関としているところが多く、龍安寺を拝観する際も庫裏が入り口となっています。江戸時代の火災で龍安寺の境内の多くが燃え、庫裏もそのときに一度焼失し、再建されました。白壁に木で組まれた外観が美しく、庫裏の前の木々とも調和しています。初夏の青もみじ、そして秋の紅葉もよく映える場所ですので、季節ごとの風景を楽しんでください。

重要文化財の方丈

龍安寺の方丈は重要文化財に指定されています。創建時の方丈は江戸時代の火災により焼失し、境内にある西源院から移築されたのが現在の方丈です。建立は織田信長の弟、織田信包(のぶかね)だそう。方丈内ではさまざまな襖絵を鑑賞できます。時期によっては、龍安寺にゆかりのある細川護熙元首相が描いた、32面の見事な雲龍図も特別公開されますよ。

池泉回遊式庭園の鏡容池

龍安寺の境内の中心には、京都三大鏡池のひとつとされている鏡容池があります。東西に約120メートル、南北に約60メートルの幅を持つ大きな池で、昔は石庭以上に有名なスポットだったそうです。鏡容池の周りは池泉式回遊式庭園となっており、北側には借景の朱山と衣笠山が見えます。

また鏡容池は、元々は田畑へ水を引くための貯め池として使用されていました。その名残として、水面には「水分(みくまり)石」と呼ばれる水の深さを測る石が浮かんでいます。池の中央には豊臣秀吉が祀った弁財天の赤い鳥居が見えるなど、見どころも豊富です。時間があればぜひ池の周りをゆっくり散策してくださいね。

知足の蹲踞(つくばい)

方丈の奥にある、徳川光圀の寄進といわれる蹲踞(つくばい)にも注目してください。蹲踞の周りには4つの文字が配置され、中央の四角い穴を「口」の字に見立てて読むと、「吾唯足知(われ、ただ足るを知る)」という言葉になります。釈迦が説いた「知足の心」を表しているのだそう。蹲踞の周囲はとても静かな雰囲気で、水の滴る音に心が落ち着きます。

日本最古の侘助椿

蹲踞のあるエリアをさらに進むと、方丈の中庭に侘助椿がひっそりとあります。侘助椿とは桃山時代、侘助という人が朝鮮から持ち帰った椿で、龍安寺にあるものは日本最古とのこと。三月から四月にかけて開花し、豊臣秀吉や千利休も愛でたといわれる椿が咲きます。

名物の湯豆腐を味わえる西源院

境内にある西源院では、精進料理をいただけます。名物は、豆腐に七つの野菜をたっぷり添えた「七草湯どうふ」。元々寺院として使われていた敷地で、お座敷から庭園を眺めて京都らしい風情たっぷりの時間を過ごせます。混雑する時期は予約がおすすめです。

 

龍安寺の近隣スポット

ここからは、龍安寺の周辺にある、観光や食事におすすめの場所をご紹介します。龍安寺で禅の世界を堪能した後は、近隣のスポットにもぜひ立ち寄ってください。

 

堂本印象美術館

堂本印象美術館はきぬかけの路沿いにあります。大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家・堂本印象が、自らの作品を展示するために建てた美術館です。作品を楽しめるだけでなく、建物の外観から内観まですべて堂本印象本人がデザインを手がけており、ガラスや扉の装飾など細部に至るまで見ごたえがあります。

 

Kew

Kewは、龍安寺商店街にある事前予約制のカフェです。ロンドンのレストラン〈St. JOHN〉で修行したオーナーによる店で、焼き菓子とドリンクを中心に提供しています。

看板メニューは、レモンが香る生地にカスタードクリームがたっぷり詰まった「カスタードドーナツ」と、季節のフルーツが添えられた「ベイクドチーズケーキ」。7席のみのこぢんまりとしたカフェで、人気のため予約が埋まることも多いようですが、タイミングの合う方はぜひ訪れてみてください。

 

笹屋昌園 CAFE&ATELIER

笹屋昌園 CAFE&ATELIERは、大正7年創業の京和菓子の老舗・笹屋昌園による本わらび餅カフェです。3分で食感が変わってしまうという、出来立てのとろりとした「本わらび餅 極み」を味わえます。龍安寺駅に近い立地ですが、カフェスペースは店舗の奥まったところにあるため、モダンな雰囲気の店内で静かなひとときを過ごせますよ。

 

山猫軒

山猫軒は、きぬかけの路沿いにあるカフェレストラン。豊かな蔦に覆われた門から階段を降りたところに店の入り口があり、隠れ家的雰囲気たっぷりのお店です。広々とした店内は、ステンドグラスから射し込む光が心地よい空間です。焼きたてワッフルが人気のほか、パスタなどのランチメニューも充実しています。

 

龍安寺 情報

名称

龍安寺

住所

京都市右京区龍安寺御陵下町13

拝観時間

8:00~17:00(12月から2月は16:30まで)

拝観料金

小/中学生:300円 高校生:500円 大人:600円

アクセス

京福電鉄 龍安寺駅より徒歩7分
京阪電鉄 三条駅より市バス59番系統 龍安寺前下車すぐ

HP

http://www.ryoanji.jp/smph/