京都御所の南で親しまれる蕎麦の名店

京都御所の南で親しまれる蕎麦の名店

丸太町通り沿いにある「手打ちそば 花もも」は、ミシュランガイドのビブグルマンに掲載された実力派の蕎麦専門店で、グルメな地元客や観光客から高く評価されています。

店内は1階に相席スタイルの大テーブル席、2階には畳敷きの座敷席が設けられており、京都御所の緑を望みながら静かに蕎麦をいただける環境が整っています。総席数は18席ほどとこぢんまりしていますが、その分、店主との距離も近く、丁寧な接客が印象的です。

石臼で挽いた蕎麦粉を使った「二八そば」は、もちっとした食感と香りの高さが特徴。長野・北海道・茨城のそばの実をブレンドし、玄そばの状態から皮をむいてから挽くというこだわりぶりです。こうした丁寧な仕事ぶりが、多くのリピーターを生んでいます。

夏限定、すだち香る一杯の涼

すだちそば 1050円

そんな「花もも」で、夏季限定(5月~9月)で提供されているのが「すだちそば」。冷たい出汁の表面にぐるりと円を描くように浮かぶ、薄くスライスされたすだちは20枚以上。器の中に美しい模様を描き、目から涼しさを感じさせてくれる一杯です。

冷たい出汁は、かつお節など複数の節を合わせて丁寧に取られており、キリッとした旨味が感じられる関東風。濃厚でありながらくどさがなく、すだちの酸味と絶妙に調和しています。出汁そのものが美味しいので、そばをすすりながらついつい飲み干してしまう人も多いのだとか。

主役のそばは、冷たい出汁でもそのコシと風味が失われることなく、喉越しもなめらか。すだちの香りをまとった一口ごとに、体温がふっと下がるような心地よさがあります。シンプルな構成ながらも、味・香り・食感のバランスが見事に取れており、「また食べたい」と思わせる完成度の高さです。

さらに、味変を楽しみたい方には、七味唐辛子を少し加えるのもおすすめです。柑橘の爽やかさに、ピリッとした刺激が加わることで、また違った一面を見せてくれます。

涼やかで上質な京都の昼下がりを

すだちそばの価格は1050円と、観光地価格にしては良心的。ビブグルマン掲載店でこの内容であれば、コストパフォーマンスも申し分ありません。
人気店ゆえ、特にお昼の時間帯は混雑するため、14時から15時ごろの訪問が比較的スムーズです。定休日は月曜(祝日の場合は営業)と第4日曜ですので、旅行計画に組み込む際は注意が必要です。

「手打ちそば 花もも」のすだちそばは、暑さが厳しい京都の夏にこそ味わいたい、清涼感に満ちた逸品。素材の選定から製法まで、細部まで手を抜かない姿勢が、ひと口ごとに伝わってくるようです。旅の途中、涼を求めて立ち寄るのにぴったりな店です。

店名

手打ちそば 花もも

営業時間

11:00 - 18:30

住所

京都市中京区丸太町麩屋町西入ル昆布屋町398

アクセス

地下鉄「丸太町駅」徒歩10分

定休日

月曜日

電話番号

075-212-7787

公式サイト

http://www.adc-net.jp/hanamomo/