京都・祇園に息づく伝統の味。「祇園豆平糖」で感じる上品な甘さ

京都・祇園に息づく伝統の味。「祇園豆平糖」で感じる上品な甘さ

江戸の終わりから続く、京都祇園の和菓子文化

東山・祇園の地に根を下ろし、200年近くの歴史を持つ「するがや祇園下里」。文政元年(1818年)に開業して以来、芸舞妓や地元の人々に愛され続けてきた老舗の和菓子店です。かつては「祇園駿河屋」の名で知られ、名物の煉羊羹や飴菓子をはじめ、和の粋を尽くした甘味を今に伝えています。

店舗そのものも歴史の証。明治時代にお茶屋として建てられた「下里家住宅」は、京都市の登録文化財に指定されています。伝統的な町家建築のたたずまいは、京都の趣をそのまま感じさせる空間です。

2021年には一時休業を迎えましたが、2023年8月に七代目女将・井上真由美さんの手により再出発。伝統を守りながらも、新しい文化の発信地として再び注目を集めています。

和の空間で味わう、京の時間

店内では和菓子の購入だけでなく、今後は茶道体験やイベントも開催される予定とのこと。伝統的な町家で味わう和の時間は、旅のひとときに忘れられない彩りを添えてくれるはずです。

祇園を歩く途中で、京都らしい甘味を探しているなら、ぜひ「祇園豆平糖」を手に取ってみてください。長い年月を超えて愛され続けてきたその味は、京都の空気そのものを感じさせてくれる、特別な出会いになることでしょう。

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祇園豆平糖

するがや祇園下里 祇園豆平糖

祇園豆平糖 1,188円

するがや祇園下里の看板商品のひとつが「祇園豆平糖(まめへいとう)」です。明治時代、三代目当主の発案により誕生したこのお菓子は、八坂神社の境内で売られていた「かんかん飴」にヒントを得たもの。京都らしい奥ゆかしさと遊び心を兼ね備えた逸品です。

職人技が光る、繊細な手作り飴

祇園豆平糖の魅力は、なんといってもその製法にあります。材料は上白糖、ザラメ糖、そして秘伝の蜜と丹波産の大豆。飴の仕込みには国産の備長炭を用い、微細な温度変化まで見極めながら手作業で丁寧に作られています。

完成した豆平糖は、長さ約11〜12cmほどの棒状。透明感ある琥珀色に包まれた大豆は、見た目にも美しく、まるで工芸品のよう。口に含めば、香ばしい大豆の旨みとやさしい甘さが広がり、上品な余韻が長く続きます。飴でありながら、まったくべたつかず、さっぱりとした後味が印象的です。

お茶屋さん御用達。文化を味わうひととき

この豆平糖は、舞妓さんや芸妓さんが贈り物として持参することも多く、祇園の文化と密接につながっています。華やかな宴の手土産に、あるいは大切なお客様へのご挨拶に。日常にそっと京都の風を添えてくれるようなお菓子なのです。

また、見た目にも美しく上品な祇園豆平糖は、贈り物としても人気です。上質な和紙に包まれた個包装は、開けた瞬間に心がほどけるような感覚を与えてくれます。

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店名

するがや祇園下里

営業時間

11:00 – 18:00

住所

京都市東山区末吉町80

アクセス

京阪 祇園四条駅より徒歩4分

定休日

水曜日

公式サイト

https://www.instagram.com/gion.Shimosato
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