大黒屋鎌餅本舗の「鎌餅」 鎌の形に込めた福を京都で味わう

大黒屋鎌餅本舗の「鎌餅」 鎌の形に込めた福を京都で味わう

出町柳から北に少し歩いた路地に店を構える「大黒屋鎌餅本舗」。明治30年(1897年)創業のこの老舗は、3代目店主・山田充哉さんが現在も暖簾を守り続けています。木造の町屋を活かした風情ある店構えには、120年以上にわたる歴史と誇りが感じられます。

そんな大黒屋の看板商品が、京都人にも愛され続ける「鎌餅(かまもち)」です。長年地域に根ざしながらも、観光客からも評判を集めるこの逸品は、京都旅行のお土産としてもおすすめです。

大黒屋鎌餅本舗は、出町柳から歩いて約10分。観光ルートに取り入れやすい立地なので、旅の途中で立ち寄りやすいのも嬉しいポイントです。

営業時間は朝8時半から夜8時までと長く、観光の前後にふらりと訪れることができます。第1・第3水曜日が定休日なので、来店の際は事前に確認をしておくと安心です。

大黒屋鎌餅本舗

「福を刈り入れる」という願いが込められた鎌餅

大黒屋鎌餅本舗 鎌餅

鎌餅 260円

「鎌餅」はその名の通り、稲を刈り取る「鎌」の形を模した細長いお餅。かつて、鞍馬口の茶店で販売されていた名物を、大黒屋が明治の時代に復刻したのが始まりです。

このお餅には、「福を刈り入れる」という願いが込められており、縁起物としても親しまれています。形の美しさだけでなく、その味わいにも特別な魅力があります。

薄くなめらかな求肥(ぎゅうひ)の中には、黒糖風味のこしあんが包まれており、上品な甘さとしっとりした舌ざわりが特徴。餅皮はもっちりとしていながら歯切れがよく、一口食べるごとにやさしい甘みがじんわりと広がります。

手間ひまを惜しまない、職人の技

鎌餅に使われる求肥は、職人が毎日丁寧に練り上げたもの。赤ちゃんの肌のようなふんわりした感触と、口どけのよさは、素材と技の賜物です。また、こしあんには黒糖がほんのりと加えられており、甘さの中にコクを感じる深い味わいが魅力です。

すべて手作業で仕上げられているため、大量生産はできません。それでも伝統の味を守り続けるその姿勢は、京都らしい“ものづくり”の美学を体現しているようです。

京都観光のお土産にぴったりな理由

鎌餅は1つから購入できる気軽さもあり、観光中に立ち寄ってその場で味わうのにもおすすめ。さらに、箱入りの進物用もあるため、ご家族やお世話になった方へのお土産としても重宝します。

賞味期限は製造日を含めて3日間とやや短めですが、その分できたてならではの味わいを楽しめます。京都でしか出会えない、出来立ての鎌餅は、旅の思い出をより特別なものにしてくれるでしょう。

鎌餅以外にも、魅力ある和菓子

店内では「懐中しるこ」や「でっち羊羹」、人気の「最中」など、ほかにも魅力的な和菓子が揃います。どれも丁寧に作られており、和菓子好きならきっと心ときめくひとときになるはずです。

特に、竹の皮に包まれた「でっち羊羹」は、ほのかな香りとしっとりした甘さが特徴で、保存性にも優れた一品。旅の帰り道にも安心して持ち帰ることができます。

京都の旅で出会える、本物の味。大黒屋鎌餅本舗の「鎌餅」は、そんな言葉がぴったりなお菓子です。手に取った瞬間の柔らかさ、口に広がる甘さ、そして歴史の重み——すべてが心を和ませてくれます。

京都の風情とともに、縁起の良い「鎌餅」をぜひ味わってみてください。きっと、大切な人にも贈りたくなるはずです。

店名

大黒屋鎌餅本舗

営業時間

8:30 – 20:00

住所

京都市上京区寺町今出川上ル4丁目西入ル阿弥陀寺前町25

アクセス

今出川駅から徒歩10分

定休日

第2・4水曜日

電話番号

075-231-1495

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