胡麻の香りと歴史が織りなす逸品──田丸弥「白川路胡麻丹」

京都の旅路を彩るお土産選びは、思い出を閉じ込めるようなひとときです。そんな時間にそっと寄り添うように人気なのが、老舗和菓子店・田丸弥（たまるや）が手がける「白川路胡麻丹（しらかわじごまだん）」です。
金胡麻と黒胡麻が香ばしく香り立ち、口に含んだ瞬間、京都の雅な空気とともに胡麻の滋味深さが広がる、そんな一品。歴史と職人の技が詰まった、まさに“京都らしさ”を感じさせてくれるおせんべいです。

田丸弥のはじまり──旅籠から生まれたおもてなしの心

田丸弥の歴史は江戸時代まで遡ります。もともとは丹波で旅籠を営んでおり、宿泊する旅人を自家製のお菓子でもてなしたことが、菓子作りの原点です。
その後、明治期に京都へ拠点を移し、和菓子店として本格的に歩み始めました。看板商品である「白川路」は、京の名所・白川通に由来した名前。風雅な情景とともに、どこか懐かしさを感じる味わいが、長年多くの人々に愛されてきました。

京都の老舗が紡ぐ、“もてなし”の伝統

田丸弥では、創業以来「おもてなしの心」を何よりも大切にしてきました。その証として、代々の当主は「田丸屋弥兵衛」の名を継ぎ、変わらぬ信念とともに和菓子作りに向き合っています。
その心は、白川路胡麻丹の一枚一枚にも確かに息づいており、京都という土地が育んだ文化と味覚を、私たちにそっと届けてくれます。

旅の途中、京都の伝統と香ばしい胡麻の香りに触れてみたい方は、ぜひ田丸弥を訪れてみてください。

白川路胡麻丹噛みしめるほどに旨味が染み渡る逸品

白川路胡麻丹 1,080円

「白川路胡麻丹」は、田丸弥の代表菓「白川路」の上位品に位置づけられる特別なおせんべいです。その製法は、弘法大師・空海が唐から持ち帰ったと伝えられる技術を今に受け継いだもの。
週に一度、選ばれた熟練の職人ふたりが、手焼きで丁寧に150枚ほどだけを焼き上げています。一枚一枚に宿る手間と心が、食べた瞬間にわかるほどの完成度。表面には金胡麻と黒胡麻がたっぷりと散りばめられ、焼き立てのような芳ばしい香りが鼻をくすぐります。

見た目にも上品な短冊型。噛むほどに広がる味わい

白川路胡麻丹は、短冊のような端正な形が印象的です。パリッとした食感とともに、胡麻の香りが口いっぱいに広がり、噛みしめるほどに旨味が染み渡ります。
胡麻そのものの風味を生かしたシンプルさゆえに、素材の良さと職人の技術の高さが一層際立つ逸品です。ひとくちごとに京都の空気を感じられるような、そんな余韻があります。

旅の思い出とともに持ち帰りたい、京都らしい贈り物

しっかりとした袋入りのパッケージは上品で、贈り物にもぴったりです。ファスナー付きの袋で保存性も高く、京都らしい風情を伝える手土産として、年齢を問わず喜ばれることでしょう。
日常のひとときに、あるいは大切な人への贈り物に。白川路胡麻丹は、旅の余韻をやさしく思い出させてくれるお菓子です。

店名	京のおせん処　田丸弥本店
営業時間	8:30 – 17:30
住所	京都市北区紫竹東高縄町5
アクセス	北大路駅から徒歩10分
定休日	日曜日・祝日
電話番号	075-491-7371
公式サイト	http://www.geisya.or.jp/~tamaruya/