眠りから目覚めた名品たち–京都精華大学ギャラリーTerra-Sコレクション展2025–|眠りについていた名品が、いま再び光を放つ

眠りから目覚めた名品たち–京都精華大学ギャラリーTerra-Sコレクション展2025–|眠りについていた名品が、いま再び光を放つ

京都精華大学ギャラリーTerra-Sでは、2025年11月21日(金)から12月20日(土)まで「眠りから目覚めた名品たち–京都精華大学ギャラリーTerra-Sコレクション展2025–」が開催されます。

同展では、大学が長年にわたり収集・保存してきた貴重なコレクションを一般公開。国内外の著名作家による絵画や版画、書、立体作品など、多彩なジャンルの名品が展示されます。時代を超えて受け継がれてきた“創造の証”に触れられる貴重な機会です。

学びと創造のあいだに佇むギャラリーTerra-S

京都精華大学のキャンパスの一角にあるギャラリーTerra-Sは、「芸術と社会をつなぐ実験の場」として2008年に開館しました。

ガラス張りの外観から自然光がやわらかく差し込み、白を基調とした展示空間は、作品の個性を際立たせながらも訪れる人に穏やかな時間を与えます。大学関係者だけでなく、気軽にアートを楽しみたい人にもおすすめの場所です。

学生や研究者の発表の場であると同時に、学外のアーティストや地域の人々にも開かれた文化拠点として、これまで多くの展覧会や企画を行ってきました。

目を覚ます“名品”たち──時代と美が交差する展示

今回の展覧会では、京都精華大学が所蔵する国内外の名作が多数出品されます。時代もジャンルも異なるアーティストの作品が一堂に並びます。近現代美術と伝統絵画が同じ空間に並ぶ光景は、まるで時間の層をめくるようです。

洋画家・伊谷賢蔵は、京都を拠点に活動し、自然の光や空気感を繊細にとらえた風景表現で知られます。本作は比叡山の夕景を静かな筆致で描き、京都の情景に宿る“時間の詩”を感じさせます。


伊谷賢蔵《比叡山暮色》1969

現代美術家・榎忠は、金属や機械部品など工業的素材を用いた彫刻で知られ、国内外で高い評価を受けています。神戸を拠点に、社会や都市へのまなざしをアートとして提示する作風が特徴です。


榎忠《Made in Kobe》2002

ドイツ生まれの版画家ヨルク・シュマイサーは、世界各地を旅しながら風景や人々を銅版画に刻んだ作家です。繊細な線描で、シエナの街並みに漂う光と静寂を表現しています。


ヨルク・シュマイサー《カンポ広場、シエナ》1983

幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師・豊原国周は、役者絵の名手として知られます。歌舞伎の人気俳優・中村芝翫を描いた本作では、舞台裏の生き生きとした瞬間が伝わります。


豊原国周《楽屋二階影評判 大膳 中村芝翫》1883

日本の伝統的な型紙染めの技法を用い、吉祥文様である宝尽しを細やかに表現した作品。落ち着いた色調の中に上品な華やかさが感じられ、職人の精緻な手仕事の美と縁起の良い意匠が見事に融合した作品も展示されています。


《染の型紙 宝尽し》

アートと出会う小さな旅へ

展覧会を訪れるなら、午後の柔らかな光が差し込む時間帯がおすすめです。ギャラリーの大きな窓から木々の緑が映り込み、作品と自然が溶け合うような瞬間を楽しめます。

入場は無料。静かな学びの空間で、ゆっくりと名品たちの息づかいを感じてみてはいかがでしょうか。京都の北部・岩倉エリアに広がる穏やかな風景の中で、芸術と向き合う時間は、日常の忙しさを忘れさせてくれます。

展覧会名

眠りから目覚めた名品たち–京都精華大学ギャラリーTerra-Sコレクション展2025–

会期

2025年11月21日(金)〜2025年12月20日(土)

館名

京都精華大学ギャラリーTerra-S

開館時間

11:00-18:00

住所

京都市左京区岩倉木野町137

アクセス

叡山電鉄「京都精華大前駅」から徒歩すぐ

休館日

日曜日

電話番号

075-702-5263

入場料

無料

公式サイト

https://gallery.kyoto-seika.ac.jp/exhibition/20251121/
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