京都の歴史を包む、素朴で奥深い味わいの「唐板」|水田玉雲堂

京都の歴史を包む、素朴で奥深い味わいの「唐板」|水田玉雲堂

京都市上京区に店を構える水田玉雲堂は、上御霊神社の門前で長く親しまれてきた老舗の和菓子店です。店の看板商品である「唐板」は、約500年にわたり受け継がれてきた京菓子のひとつ。

京都が持つ歴史の深さや、神社文化とのつながりをそのまま形にしたような菓子で、地域の人はもちろん、観光で訪れた方にも人気があります。ひと口かじると広がる軽やかな甘さは、京都のお土産として贈りたくなるやさしい味わいです。

水田玉雲堂の店舗は、地下鉄鞍馬口駅から歩いて数分の場所にあります。京都散策に合わせて立ち寄るのもおすすめです。包装も落ち着いた雰囲気で、年代を問わず贈りやすい点も魅力です。

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シンプルだからこそ際立つ、手仕事の味「唐板」

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唐板(箱入)1,580円

唐板の材料は、小麦粉、砂糖、卵、塩というシンプルな組み合わせ。昔ながらの製法で薄く焼き上げられ、ふわりと軽い口当たりと、かすかな甘さが印象的です。ひと枚ずつ表情の異なる模様は、職人が手で焼き上げるからこそ生まれるもの。噛んだ瞬間の「パリッ」とした音とともに、素朴な風味が口に広がります。

飾り気を抑えた潔い味わいは、京都らしい上品さをそのまま映し出したよう。コーヒーや日本茶との相性も良く、日常のおやつにもぴったりです。

上御霊神社とともに歩んできた「唐板」の物語

唐板の歴史は古く、もとは平安時代に清和天皇が疫病退散を願って神前に供えた煎餅に由来すると伝えられています。その後、応仁の乱を経て一度途絶えてしまったものの、約500年前に水田玉雲堂の先祖により製法が復興。

以来、同じ場所で唐板を作り続けてきました。かつては皇室に献上されたこともあり、初宮詣りや七五三の贈り物としても用いられる格式ある菓子として知られています。「お菓子を通して人々の無事を願う」。その思いが、今でも変わらず唐板につまっています。

京都には多くの和菓子がありますが、唐板のように歴史や祈りが込められたお菓子は貴重です。長い年月、変わらぬ味を守り続けてきた一枚には、土地の文化をそのまま感じられる確かな魅力があります。

京都を訪れた際には、ぜひ水田玉雲堂へ。手のひらにのる一枚のお菓子が、旅をそっと振り返らせてくれるはずです。

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店名

水田玉雲堂

営業時間

10:00 – 17:00

住所

京都市上京区上御霊前町394

アクセス

鞍馬口駅から徒歩5分

定休日

日曜日・祝日

電話番号

075-441-2605

公式サイト

http://gyokuundo.com/
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