樂美術館「新春展 春のことほぎ」祝意と樂焼の美意識
樂美術館

樂美術館「新春展 春のことほぎ」祝意と樂焼の美意識

樂美術館では「新春展 春のことほぎ」を2026年1月9日(金)から4月19日(日)まで、450年以上にわたり受け継がれてきた樂焼と「ことほぎ 言祝ぎ」の心を伝える展覧会として開催されます。

樂美術館は、1976年に樂家十四代吉左衞門・覚入によって開館しました。初代長次郎から当代16代吉左衞門に至るまで、樂家歴代の作品を紹介しています。お茶室をイメージし、光を抑えた構成により、作品そのものに意識を向けやすく、ゆっくりと鑑賞できます。

樂焼の特徴

樂焼は、桃山時代に千利休の茶の湯の思想と出会い、日本独自の茶陶として発展してきました。ろくろを使わず、手で形を整える手捏ねの技法や、低温焼成による質感が特徴で、茶の湯と深く結びついた焼き物として知られています。

茶碗を中心に、花入や香合などの茶道具、樂家に伝わる資料類も展示され、樂焼の技法や思想の変遷を知ることができます。

樂美術館のコレクションは、一つの家系による作品を、時代順に鑑賞できる点に特徴があります。初代長次郎の造形から、時代ごとの表現の違いや技法の変化を比較しながら見ることで、どのように受け継がれてきたのかを理解しやすくなっています。

手捏ねによる柔らかな造形や、釉薬の表情、重心の取り方など、細部に目を向けることで、それぞれの作品が持つ個性を感じ取ることができます。茶の湯の中で使われることを前提とした器だからこそ、実用性と美意識が両立している点も、樂焼ならではの魅力です。

初代 長次郎 黒樂筒茶碗 杵ヲレ 元伯宗旦・表千家八代啐啄斎 箱書付
 
七代 長入 赤樂馬香炉  表千家七代如心斎好
 
七代 長入 若松之絵赤樂茶碗  絵:土佐光貞 筆
 
 
十代 旦入 梅鉢文黒樂茶碗

 

新春展 春のことほぎ 展示テーマと内容

「春のことほぎ」というタイトルには、春の訪れや新年の始まりを言葉で祝うという意味が込められています。本展では、祝意や感謝の気持ちを、作品の形や銘、意匠に託した樂焼作品が紹介されます。

松をはじめとする正月や祝意を象徴するモチーフを用いた作品も見どころのひとつです。樂家歴代の当主が、それぞれの時代感覚や美意識のもとで表現した祝意を比較できる構成となっており、同じテーマであっても表現が異なる点に注目しながら鑑賞できます。

新春という時期に合わせた展示内容は、季節感を大切にする京都の文化とも重なり、観光で訪れる人にとっても印象に残りやすい展示となっています。

鑑賞の流れと関連催事の楽しみ方

会期中には関連催事として「水月雪花之茶会」が開催されます。開催日は2月15日(日)で、申込みは美術館ホームページで1月13日(火)10時から、電話受付は1月17日(土)10時から行われます。詳細は樂美術館公式サイト内の茶会ページで確認できます。

歴代の樂焼茶碗で抹茶をいただく体験は、展示鑑賞とはまた異なる角度から樂焼に触れられる貴重な機会です。


樂美術館は、京都散策とあわせて訪れやすい場所にあります。新春展 春のことほぎは、京都で新年を迎える時期に訪れる観光客にとって、季節と文化を同時に感じられる展示です。樂焼の魅力と祝意の心に触れる時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

展覧会名

新春展 春のことほぎ

会期

2026年1月9日(金)〜 4月19日(日)

館名

樂美術館

開館時間

10:00 - 16:30 (入館は16時まで)

住所

京都市上京区油小路通一条下る

アクセス

市バス「堀川中立売・一条戻橋」下車徒歩約3分、烏丸線「今出川駅」下車徒歩約13分

休館日

月曜日(但し 祝日は開館)

電話番号

075-414-0304

入場料

一般1,000円/大学生800円/高校生500円/中学生以下無料

公式サイト

https://www.raku-yaki.or.jp/
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