【川島織物文化館】黒の無限の表情に触れる企画展「∞黒(エンドレスブラック)」
京都市左京区、京都バス「小町寺」から徒歩約5分、叡山電車「市原」駅から徒歩約7分の場所にある川島織物文化館では、企画展「∞黒(エンドレスブラック)」が開催されています。川島織物セルコンの本社敷地内にある施設で、染織の歴史や技術を紹介する企業ミュージアムです。
ひと口に黒といっても、その表情は一様ではありません。素材や染め、織りの違いによって、見え方が変化するなど、無数のバリエーションが存在します。
今回の展示では、そうした黒のさまざまな表情に着目し、明治期から現代に至るまでの多彩な織物を紹介。視覚的な美しさのみならず、織物技術の粋を通して“黒”という色の可能性を知ることができる企画となっています。
日本では、礼服に用いられる黒は「黒ければ黒いほど美しい」とされ、より“美しい黒”が追い求められてきました。また、ファッション界ではいつの時代もブラックコーディネートが人気であるように、黒は古くより多くの人々を魅了してきました。
本展では、明治から現代に至る作品・資料などを、黒で表現されたデザイン、そして現代に受け継がれる黒の表現まで、3章構成で展示し、染織の中で息づく黒の魅力が紹介されています。
川島織物セルコンでは、初代・二代川島甚兵衞の時代から、多様な糸や裂地などを収集し、より魅力的なファブリックの製作に活かしてきました。本章では、国内外から集めた収集品の中から、黒に関わる色見本や裂地見本が紹介されています。また、「黒」色であることが必要である黒留袖や、黒をデザインとして表現した小袖など、形となった黒も展示しています。
裂地見本帳 外国製レース
小袖「雪輪梅模様」江戸初期
丸帯地「黒地新唐草」大正期
帯地正絵「段変り幾何学」昭和期
百の黒「F-04」(2024)
百の黒「I-01」(2024)
それぞれのテーマを通して、黒が単一の色ではなく、多様な素材や技法によって成り立つことが具体的に分かる展示です。
また、会場は写真撮影ができないため、一点ごとの違いを確認し、展示そのものに向き合いながらじっくりと見進めることで、内容をより深く知ることができます。
また、企業ミュージアムとしての特徴を活かし、自社の制作事例や歴史的な仕事についても触れることができます。織物が室内装飾や文化財にどのように関わってきたのかを知る手がかりにもなります。
見学は事前予約制となっており、来館者数が調整されているため、一つひとつの作品を自分のペースで鑑賞できます。展示の情報量が多いため、時間をかけて鑑賞することで理解が深まります。
京都市内中心部から少し離れたエリアにありますが、その分、静かな場所で染織文化に向き合える場所です。黒という身近な色の奥行きを知る機会として、足を運んでみてはいかがでしょうか。
ひと口に黒といっても、その表情は一様ではありません。素材や染め、織りの違いによって、見え方が変化するなど、無数のバリエーションが存在します。
今回の展示では、そうした黒のさまざまな表情に着目し、明治期から現代に至るまでの多彩な織物を紹介。視覚的な美しさのみならず、織物技術の粋を通して“黒”という色の可能性を知ることができる企画となっています。
「∞黒(エンドレスブラック)」が伝える黒の多様性
「∞黒(エンドレスブラック)」は、染織における黒の多様性と無限性に注目した展示です。さまざまな文化や時代において、多様な意味を持つ稀有な色「黒」。重厚・静謐・荘厳・神秘―多様な印象を与えながらも、他の色を引き立て、全体を調和させる不思議な力を持ちます。日本では、礼服に用いられる黒は「黒ければ黒いほど美しい」とされ、より“美しい黒”が追い求められてきました。また、ファッション界ではいつの時代もブラックコーディネートが人気であるように、黒は古くより多くの人々を魅了してきました。
本展では、明治から現代に至る作品・資料などを、黒で表現されたデザイン、そして現代に受け継がれる黒の表現まで、3章構成で展示し、染織の中で息づく黒の魅力が紹介されています。
織物で見比べる黒の違いと展示構成
本展は、「黒のモト・カタチ」「黒を織る」「黒で魅せる」という3つのテーマで分類されています。さまざまな文化や時代の中で意味を持ってきた黒という色を、染織の視点から具体的に見ていく内容です。1章 黒のモト・カタチ
染織品は、材料である糸を目的の色に染めてその糸を織り上げたり、織った生地を染め上げるなど、さまざまな工程を経て製作されますが、素材によって染まり方が異なったり、織ると見え方が変化する場合もあり、「色見本」「裂地見本」が重要な役割を果たします。川島織物セルコンでは、初代・二代川島甚兵衞の時代から、多様な糸や裂地などを収集し、より魅力的なファブリックの製作に活かしてきました。本章では、国内外から集めた収集品の中から、黒に関わる色見本や裂地見本が紹介されています。また、「黒」色であることが必要である黒留袖や、黒をデザインとして表現した小袖など、形となった黒も展示しています。
裂地見本帳 外国製レース
小袖「雪輪梅模様」江戸初期2章 黒を織る
染織品のなかにも、黒い染織品を製作するための色見本や見本裂、デザイン画など、「黒」が使われたものがあり、その製作資料の一端が紹介されています。さらに、明治後期から昭和初期に製作した帯地の織見本の中から、黒を用いた約40点を一堂に展示しています。
丸帯地「黒地新唐草」大正期
帯地正絵「段変り幾何学」昭和期3章 黒で魅せる
美しい色を組み合わせ、多色で豪華であることが特徴の一つである西陣織。川島織物セルコンは2024年のミラノデザインウィークで、あえてそこから色を取り去り、黒一色でファブリックの魅力を表現した「百の黒」を発表しました。本章では、「百の黒」よりその一部が紹介されています。
百の黒「F-04」(2024)
百の黒「I-01」(2024)それぞれのテーマを通して、黒が単一の色ではなく、多様な素材や技法によって成り立つことが具体的に分かる展示です。
また、会場は写真撮影ができないため、一点ごとの違いを確認し、展示そのものに向き合いながらじっくりと見進めることで、内容をより深く知ることができます。
川島織物文化館で触れる染織の歴史
川島織物文化館は、1843年創業の織物メーカーである川島織物セルコンが運営する施設です。前身となる「織物参考館」は1889年に設けられ、長い年月をかけて資料が蓄積されてきました。現在では16万点におよぶ染織品や図案資料が所蔵されています。また、企業ミュージアムとしての特徴を活かし、自社の制作事例や歴史的な仕事についても触れることができます。織物が室内装飾や文化財にどのように関わってきたのかを知る手がかりにもなります。
事前予約でじっくり鑑賞できる展示
「∞黒(エンドレスブラック)」は、黒という色を改めて見直すきっかけとなる展示です。素材や技法によって変化する黒の違いを具体的に比較できるため、染織に詳しくない方でも理解しやすい内容になっています。見学は事前予約制となっており、来館者数が調整されているため、一つひとつの作品を自分のペースで鑑賞できます。展示の情報量が多いため、時間をかけて鑑賞することで理解が深まります。
京都市内中心部から少し離れたエリアにありますが、その分、静かな場所で染織文化に向き合える場所です。黒という身近な色の奥行きを知る機会として、足を運んでみてはいかがでしょうか。
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展覧会名 |
∞黒(エンドレスブラック) |
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会期 |
2025年12月1日(月)〜2026年10月30日(金) |
館名 |
川島織物文化館 |
開館時間 |
10:00-16:30(入館は16:00まで) |
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住所 |
京都市左京区静市市原町265 |
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アクセス |
地下鉄「国際会館」下車、京都バス「小町寺」 徒歩約5分 |
休館日 |
土曜日・日曜日・祝日 |
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電話番号 |
075-741-4120 |
入場料 |
無料 |
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公式サイト |
https://www.kawashimaselkon.co.jp/bunkakan/ |






