【岡崎】野村美術館で感じる、400年前の茶の湯文化「寛永時代の茶の湯」

【岡崎】野村美術館で感じる、400年前の茶の湯文化「寛永時代の茶の湯」

京都・岡崎エリアにある野村美術館では、2026年9月5日(土)~12月6日(日)まで、秋季特別展「寛永時代の茶の湯」が開催されます。

2026年は「寛永行幸」から400年の節目にあたり、本展は京都文化博物館・泉屋博古館・元離宮二条城を中心に行われる「寛永行幸四百年祭」に関連した企画として開催されます。

仁清作「色絵菊花文水指」[後期展示]10月24日(土) ~ 12月6日(日)

千利休の「わび茶」から、江戸時代初期の寛永期へ。茶匠たちが生み出した新たな茶の湯と、その美意識に迫ります。

前期・後期で作品が総入れ替え。2回訪れても新しい発見がある

展覧会の見どころや、茶の湯文化を楽しむポイントについて、野村美術館の学芸員・奥村さんにお話をうかがいました。

特に驚いたのが、前期と後期で展示作品がすべて入れ替わるということ。展示数は前期で89点、後期で50点にのぼります。 「前期・後期合わせて展示をご覧いただけるとよりいっそう寛永期の茶の湯をお楽しみいただけます。」と奥村さん。

前期は1階と、地下の展示室で「寛永時代の茶の湯」の展示を開催。1階では、小堀遠州・宮廷・金森宗和の濃茶の取り合わせと、のぞきケースでは仁清・光悦・樂道入など、その時代の茶陶も合わせて見ることができます。


樂家三代道入作「赤茶碗 銘 若山」[前期展示] 9月5日(土) ~ 10月18日(日)

千宗旦、小堀遠州、金森宗和といった寛永時代に活躍した3人の茶匠にちなんだ薄茶の取り合わせを展示。同時代でも異なる茶の湯の雰囲気を感じることができます。

奥村さんは「それぞれの違いに着目して鑑賞すると、さらに展覧会が面白くなると思います。」と話してくれました。

小堀遠州共筒茶杓 銘 日吉[前期展示] 9月5日(土) ~ 10月18日(日)

後期のテーマ展示は、1階のみで開催。

地下展示室では、現代作家の個展が開催されます。寛永時代の茶の湯文化を鑑賞した後は、在廊する作家の方から制作過程や個展の内容について直接話を聞くこともできます。

地下展示室の各個展は、約1週間ごとに入れ替わります。

※個展最終日は、全て16:00で終了します。

〈前期のみどころ〉文化サロンを牽引した御水尾天皇の書

・御水尾天皇筆 「大聖寺宛書状」


御水尾天皇筆「大聖寺宛書状」[前期展示] 9月5日(土) ~ 10月18日(日)

奥村さんがまず紹介してくださったのは、寛永文化の中心人物である御水尾天皇が、大聖寺にいた皇女へ宛てた返書です。

寛永文化を語るうえで欠かせない、文化サロンの頂点に君臨した御水尾天皇が記した書は、本展を代表する作品の一つです。

流れるような美しい筆跡はもちろん、当時の宮廷文化を知ることができる貴重な資料で、戦前は重要美術品に指定されていた書跡です。

・本阿弥光悦作「赤茶碗」銘 角倉光悦

次に紹介してくれたのは、どっしりとした大ぶりの姿に、光悦らしい存在感がある赤茶碗です。近年寄贈されたもので、これまで展示される機会は多くなかったとのこと。この機会に会場でじっくり鑑賞できます。

〈後期のみどころ〉愛らしいカワセミをかたどった仁清の香合

仁清作「色絵翡翠香合」[後期展示]10月24日(土) ~ 12月6日(日)

後期は、仁清の「色絵翡翠香合」にも注目。みどころは、仁清らしい鮮やかな色絵が美しく、小さいながらも、カワセミの表情や羽の一枚一枚まで丁寧に作り込まれているところです。多くの人が足を止める、人気の作品になりそうです。

その他にも樂家三代・道入の作品など、寛永時代を代表する名品が並びます。

立礼席で一服。茶の湯を五感で味わう時間

展覧会にあわせて体験していただきたいのが、館内の立礼(りゅうれい)茶席。椅子席のため、正座が苦手な方でも気軽に参加できるのが魅力です。

野村美術館のお茶席では、表千家・裏千家・遠州流など、日替わりで異なる流派の先生がお茶を点てているとのこと。流派によって抹茶の点て方が変わるなど、異なるところがあるので、その違いも楽しめます。

奥村さんは、「展覧会で鑑賞した茶道具を思い浮かべながらお茶をいただくことで、茶の湯をより身近に感じていただけると思います。」と話してくれました。

〔立礼茶席〕
・入館料とは別途、お一人1,000円が必要
・5名様以上は要予約
・上生菓子は「京菓子司 末富」製

野村得庵が受け継いだ、使うための茶道具コレクション

野村美術館には、野村證券などを築いた野村得庵(野村徳七)が収集した茶道具を中心とするコレクションが収蔵されています。

数寄者として知られた得庵のコレクションの特徴は、単に美術品として集めたものではなく、実際の茶会や能の舞台で使用していたこと。使うことを大切に受け継がれてきた道具からは、得庵の美意識を感じられます。

「寛永行幸」400年を記念して開催される本展では、貴重な茶道具を通して、約400年前の茶の湯文化に触れることができます。

実際に使われてきた名品を間近で鑑賞しながら、当時の人々が楽しんだ美意識や文化を感じられる展覧会です。

展覧会名

2026年秋季特別展「寛永時代の茶の湯」

会期

前期:2026年9月5日(土)~10月18日(日)
後期:2026年10月24日(土)~12月6日(日)

館名

野村美術館

開館時間

10:00-16:30(最終入館16:00)
※各個展の最終日は、16:00終了。

住所

京都市左京区南禅寺下河原町61

アクセス

市バス「南禅寺・永観堂道」から徒歩約5分

休館日

毎週月曜日
※10月12日(月・祝)、11月23日(月・祝)は開館、翌日火曜日が休館
※10/19(月)~23(金)は展示替のため休館

電話番号

075-751-0374

入場料

一般1000円/高校生以上・障がい者300円/中学生以下無料/団体(20名以上・要予約)800円

公式サイト

https://nomura-museum.or.jp/
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