東寺の見どころ完全ガイド!周辺で立ち寄りたいスポットも紹介

東寺の見どころ完全ガイド!周辺で立ち寄りたいスポットも紹介

東寺(教王護国寺)は、京都駅から歩いて約15分の場所にあるお寺です。真言宗の総本山で、京都を代表する観光スポットのひとつとして広く知られています。東寺は平安遷都とともに建立されて以来、約1200年もの間、京都の人々に厚い信仰を集めてきました。長い歴史を持つ東寺には、国宝や重要文化財に指定された数多くの貴重な寺宝が保管されています。

本記事では、そんな東寺の魅力的な見どころをご紹介します。今後も連載形式で新しい情報をどんどんお届けしますので、京都を観光するときにはぜひ参考にしてみてくださいね。

東寺とは?

東寺は、京都市南区九条町にある東寺真言宗の総本山です。平安遷都当時、京の都には西寺と東寺以外の仏教寺院を建てることが許されていませんでした。823年、嵯峨天皇が弘法大師・空海に東寺を授け、東寺は真言密教の中心的な道場として発展しました。このとき名前を「教王護国寺」という名称に変更しました。

空海は東寺に講堂や五重塔、さらには「世界最古の大学」ともいわれる綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)を設立しました。また、空海が国家の安泰や世界平和を祈願して行った「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」は、王城を守る寺として朝廷からも深い信仰を集めました。

長い歴史を持つ東寺は、何度か火災や戦乱に見舞われましたが、そのたびに後白河法皇、足利高氏、豊臣秀頼、徳川家光といった歴代の権力者たちから支援を受け、復興してきました。

五重塔

東寺の象徴ともいえる五重塔は、有料拝観エリアの奥にそびえています。長い歴史の中で何度も火災に遭い、再建を重ねてきましたが、現在の塔は江戸時代初期に建てられたものです。基礎のお石壇から頂上の「相輪頂(そうりんちょう)」までの高さは約55メートルに達し、日本一高い五重塔として有名です。一段目の屋根の四隅には、屋根を支えるように彫刻された「邪鬼(じゃき)」の姿を見ることができます。

 

金堂

東寺のなかで最初に建てられた建物です。室町時代に火災で失われたのち、大阪の陣で活躍した豊臣秀頼によって関ヶ原の戦いの直後に建てられました。堂内には本尊の七仏薬師如来と、向かって右側に日光菩薩、左側には月光菩薩が堂内に安置されています。薬師如来台座には、如来を守り、如来の願いを成就する働きがある十二神将がぐるりと台座を囲っています。
仏像のほかにも、秀吉が主催したお祭りを描いた屏風「豊国祭礼図屏風」など、貴重な美術品などが所蔵されています。

講堂

弘法大師・空海は、国立の寺院だった東寺を託され、人生のすべてをかけて密教の教えを広めようとしました。その中心的な建物として位置づけられたのが「講堂」です。東寺の境内の中心にあり、真言密教において非常に重要な役割を担う建物として知られています。

講堂には、大日如来をはじめとする五智如来像、五大菩薩坐像、五大明王像、梵天・帝釈天像、四天王像など、21体の仏像が安置されています。これらの仏像は、密教の教えを表現するために「立体曼荼羅(まんだら)」という配置に従って配置されており、すべてが国宝や重要文化財に指定された貴重なものです。

宝物館

長い歴史をもつ東寺は、寺宝を豊富に所有しており、その数はなんと総数23,000点。なかでも国宝に指定された寺宝は81点もあります。よりたくさんの寺宝に触れたい方は年に2回、春と秋に期間限定で開館される宝物館に行くとよいでしょう。宝物館では高さ6メートルほどもある千手観音菩薩などが特別公開されています。

 

不二桜

東寺の境内でひときわ目を引くしだれ桜、それが「不二桜」です。もともとは盛岡市で育てられていましたが、2006年に東寺へと移植されました。盛岡、秋田、三重を転々とし、樹齢120年を迎えたこの桜は、弘法大師の「不二の教え」にちなみ「不二桜」と名付けられました。

その姿は高さ13メートル、枝張り10メートルにも及び、五重塔を背に立つその堂々たる姿はまさに圧巻です。五重塔の厳かな姿を背景に幻想的な景観を演出しています。まさに一見の価値がある風景です。

引用:photoAC

 

かわいいゆるみくじ

近年京都の神社仏閣で人気となっているのが「ゆるみくじ」と呼ばれるおみくじ。干支やその神社・寺院の象徴の生き物にちなんだかわいい置物と、その置物の中にあるおみくじを買うことができます。

邪鬼みくじ

東寺にあるゆるみくじは、「邪鬼のおみくじ」。邪鬼とは、五重塔の初層屋根を支えていたり、四天王像に踏みつけられているあの鬼たちです。かわいらしいフォルムながらこちらを見つめてくる姿はまるで助けを求めているよう。すこし愛嬌を感じさせます。

招き猫みくじ

東寺のゆるみくじは邪鬼ばかりではありません。さまざまなポーズと表情をみせてくれる「招き猫くじ」も人気です。なかにはウインクをしてくる猫ちゃんも。おみくじとともについてくる可愛らしい猫の置物は、つい全種類集めたくなってしまいます。

東寺にはゆるみくじのほかにも、愛染明王にちなんだ「愛染さんからの一言おみくじ」、弘法大師キーホルダー、小さくかわいい達磨さまのお守り「だるま守り」など、お土産に選びたくなるようなかわいいお守り、おみくじ、アイテムを買い求めることができます。

 

近隣のスポット

京都水族館

京都水族館は、東寺から徒歩約10分、京都駅から徒歩約15分の「梅小路公園」内に位置する内陸型水族館です。2012年に開館し、人工海水を使った日本初の水族館としても知られています。館内は12のエリアに分かれ、オオサンショウウオやアザラシ、ペンギン、クラゲなど多彩な生き物が展示されています。特に、西日本最大級のクラゲ展示エリア「クラゲワンダー」や、個性豊かなペンギンたちが人気です。

 

京野菜レストラン 梅小路公園

京都水族館すぐ、梅小路公園内にある京野菜レストラン 梅小路公園。京都の旬の食材や京野菜をふんだんに使ったオリジナルメニューが楽しめるカジュアルなダイニングレストランです。店内は四季折々の景色を楽しめる庭園を眺めながら食事ができ、開放感あふれる空間が魅力。モーニング、ランチ、カフェ、ディナーと、あらゆるシーンで利用可能です。特に人気の「スペシャルランチセット」は、前菜盛合せや選べるメイン、デザートまでついたお得なセットメニュー。また、京土産や雑貨が並ぶショップも併設されています。

 

京都鉄道博物館

京都鉄道博物館は、2016年に開館した日本最大の鉄道博物館で、約31,000㎡という広大な展示面積を誇ります。特に注目すべきは、歴史的な「トップナンバー」と呼ばれる製造第1号車の展示で、鉄道ファン必見のスポットです。さらに、館内には蒸気機関車の解体検査や修理が行える専用検修庫が設けられており、作業風景をガラス越しに見学することができますよ。博物館では親子で楽しめる体験型の展示やイベントも定期的に開催されているため、ぜひチェックしてみてくださいね。

引用:京都鉄道博物館

東寺のかえる食堂

かえる食堂は、東寺から徒歩10分ほどの場所にある、地元の人々に愛される多国籍料理の居酒屋です。オーナーひとりで切り盛りしているにもかかわらず、70種類以上の手の込んだメニューが揃い、どの料理も絶品。紫蘇餃子やタイカレー、エスニックな創作料理から鰻の天津飯まで、バリエーション豊富なメニューが楽しめます。店内はカウンターとテーブル席があり、落ち着いた雰囲気で、一人飲みでもリラックスできます。地元の常連さんはもちろん、観光客も訪れる人気店で、訪れる際は予約が必須です。

 

atelier京ばあむ

京みやげの定番のひとつ「京ばあむ」の工場見学・展示が楽しめる京都で話題のお菓子のミュージアム、atelier京ばあむ。1階には限定商品が並ぶショップ、2階には工場見学ライブラリ、3階にはカフェレストランが。

1階のショップに併設された工房・京ばあむLab.では、職人たちが和菓子や洋菓子を開発しており、新しいスイーツが続々と誕生しているのだとか。どんな商品が生まれるのかワクワクしますね。2階では、ガラス越しに京ばあむを作っている様子を見学することができますよ。たっぷり製造の様子を眺めた後は、3階のカフェレストランで京ばあむを使ったスイーツをいただきましょう。ここでしか手に入らない限定商品も多く、お土産選びにもぴったりです。

 

喫茶Cizool

喫茶Cizoolは東寺・五重塔の近くにある、お洒落な空間のレトロ喫茶店です。店主さんがワインソムリエの資格を持っているため、昼から楽しめるワインバーとしても魅力的。店主のおじいさんが営んでいたお店をリニューアルし、ワインバーを兼ねた喫茶店にしたそうです。カウンター席にはひとりでゆったりとワインを楽しむお客さんも多く、心地よい時間が流れています。こだわりのサイフォンコーヒーと共に、ぜひ特別なひとときを過ごしください。

 

東寺 情報

名称

東寺(教王護国寺)

住所

京都府京都市南区九条町1

拝観時間

開門/閉門時間:5:00〜17:00 

金堂・講堂:8:00〜17:00
*16:30 受付終了

観智院:9:00〜17:00
*16:30 受付終了

宝物館(会期中のみ):9:00〜17:00
*16:30 受付終了

共通券
金堂・講堂、観智院の共通券:16:00 受付終了
金堂・講堂、観智院、宝物館の共通券:15:30 受付終了

拝観料金

無料
*金堂・講堂等は別途料金必要

アクセス

JR 京都駅 八条口より徒歩19分
近鉄電車 東寺駅より徒歩6分
市バス 18系統、71系統、207系統 東寺東門前より徒歩1分

HP

https://toji.or.jp/