
和食の奥深さに触れる、初夏の京都文化体験
― 特別展 「和食 ~日本の自然、人々の知恵~」@京都文化博物館
和食の魅力をたっぷり味わえる展覧会が京都にやってきます。
2025年4月26日(土)から7月6日(日)までの期間、三条高倉にある京都文化博物館で開催されるのは、特別展「和食 ~日本の自然、人々の知恵~」。ユネスコ無形文化遺産に登録された和食の世界を、歴史・科学・文化の多角的な視点から楽しめる展覧会です。
この春、世界中から注目を集める関西で、日本人の心ともいえる和食をじっくり学び、味わい深く体験できるまたとない機会です。
江戸時代の花見弁当 北区飛鳥山博物館(東京)蔵
将軍の食卓を再現!?京都会場ならではの特別企画
足利将軍御膳再現模型 京都文化博物館蔵
注目すべきは、京都会場オリジナルの目玉企画「将軍御膳」の再現展示。
室町時代の第12代将軍・足利義晴が祇園祭を見物した際にもてなされた献立が、古文書「祇園会御見物御成記」に記録されており、それをもとに京都府立大学和食文化学科と大和学園京都調理師専門学校で和食文化を学ぶ学生たちが1年かけて再現しました。
醤油や砂糖がまだ使われていなかった時代の調理法に四苦八苦しながらも、三献13品にわたる御膳が模型とパネルで展示されます。6月7日には再現研究の報告会も実施予定。和食の歴史に触れられる貴重な学びの場です。
見どころたっぷり。食材から歴史、最新技術まで
本展は、単なる「和食の紹介」にとどまらず、自然と共に育まれてきた日本の食文化を、さまざまな角度から掘り下げています。
・発酵の技術や出汁の科学的解説
・縄文時代から続く“おいしい歴史”の再発見
・江戸の屋台グルメや偉人たちの再現料理
・魚介を学べるインタラクティブ映像展示
・四季折々の美しい和食映像による体験
特に、子ども連れや外国人観光客にも人気となりそうな体験型展示は、世代を超えて楽しめる内容です。
海藻の展示
料理屋番付 江戸時代後期 東京家政学院大学附属図書館大江文庫蔵
全国の雑煮 協力:奥村彪生監修御食国若狭おばま食文化館(東京会場の様子)
白石麻衣さんが音声ガイドをナビゲート!
本展の音声ガイドは、乃木坂46卒業後も多方面で活躍する白石麻衣さんが担当。自身のSNSでもたびたび料理の投稿をするなど、食への関心が高い彼女が、クイズやストーリーを交えて和食の世界をナビゲートしてくれます。
アプリ版「聴く美術」でも配信されており、展示室外でも楽しめるのは嬉しいポイント。
グッズやチケット情報も充実!
「和食展応援キャラクター」は大人気キャラクター・リラックマが務め、特設ショップでは、本展オリジナルイラストを使用したグッズや、「和食×リラックマ」のぬいぐるみなど会場限定グッズも販売します。
開催情報
展覧会名 :特別展「和食 ~日本の自然、人々の知恵~」
会 期 :2025年4月26日(土)~7月6日(日)
会 場 :京都文化博物館 4・3階展示室(京都市中京区三条高倉)
開室時間 :10:00〜18:00(金曜は19:30まで)※最終入場は閉室30分前
休館日 :月曜日、5月7日(水) *4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開館
公式サイト:https://washoku2023.exhibit.jp
京都という地で、和食の本質にじっくり触れられる貴重な展覧会。美味しさの裏にある知恵と自然の恵みに、心を傾けてみませんか?