八坂神社の見どころガイド!近隣の人気スポットもまとめてご紹介
目次
八坂神社とは?
八坂神社は、四条通の東端に位置する神社です。花見小路や四条河原町からもほど近く、京都の人々たちに愛されてきました。素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祭神としており、京都の人々には「八坂さん」「祇園さん」と呼ばれ親しまれてきました。毎年7月に行われる祇園祭は八坂神社の祭礼です。
八坂神社には古い歴史があり、その起源は定かではありません。7世紀中ごろ、朝鮮半島からきた伊利之(いりし)氏という渡来人が、現在の八坂神社の地に素戔嗚尊を祀ったことを始まりとする説や、9世紀後半に奈良の興福寺の僧円如が八坂の地にお堂を建立し、のちに神様を祀るお堂が建てられたことを始まりとする説などがあります。
現在は神様のみを祀る八坂神社ですが、明治時代以前は仏様を安置する仏堂もあったと言われています。もとは仏教のことばである「祇園」からもわかるように、八坂神社はお寺としても親しまれていました。
青龍が棲む?本殿
八坂神社の本殿は江戸時代初期の1654年に建てられたもの。国宝にも指定されており、素戔嗚尊とその妻である櫛稲田姫命(くしなだひめのみこと)、その子どもである八柱御子神(やはしらのみこがみ)が祀られています。
中国の風水思想から造られた平安京は東西南北を四神獣が守護していると言われており、京都の東側にある八坂神社本殿の下の大きな池には、東方を守護する青龍が棲むと言われています。パワースポットとして知られ、開運のご利益があると言い伝えられているそうです。本殿と拝殿を一つの屋根で覆う建築様式は八坂神社特有の「祇園造」です。
ぐるりと囲む提灯が魅力の舞殿
本殿の前にある舞殿(ぶでん)では、奉納行事や結婚式が行われます。ぐるりと舞殿を囲む提灯は花街のお茶屋や料亭から納められたもの。夜にはこの提灯が灯され、境内が幻想的な風景に包まれます。
願いにあわせてお参りできる?摂社・末社
八坂神社には本殿のほかにたくさんの摂社と末社があります。ちなみに、「摂社」とは主祭神(本殿の神様)と関係が深い神様、「末社」とは主祭神とは深い関係があるわけではないものの、人々から厚い信仰を受けている神様が祀られています。それでは、どのような神様のお社があるのでしょうか。
①疫神社(社格:摂社)
疫神社(えきじんじゃ)は「蘇民将来社(そみんしょうらいしゃ)」という名称でも知られています。蘇民将来命(そみんしょうらいのみこと)は素戔嗚尊(すさのおのみこと)が旅行先で出会った貧しい神様です。質素ながらも手厚くもてなしてくれた蘇民将来命の親切さに素戔嗚尊は感動し、この先疫病が流行しても茅で編んだ輪を用意し、「蘇民将来の子孫なり」と唱えれば災厄を免れられるようになると約束をしました。このお話から、疫病退散のご利益があると言われています。
②悪王子社(社格:摂社)
素戔嗚尊の荒魂(神様の荒々しく積極的な心)を祀る悪王子社(あくおうじしゃ)は、厄除けや諸願成就のご利益があると言われています。「悪」とは元々、強さをあらわす漢字です。伝説上の大蛇である八岐大蛇(やまたのおろち)を倒したほどの素戔嗚尊の強さがわかるお社です。
③北向蛭子社(社格:末社)
北向蛭子社(きたむきえびすしゃ)は商売繁盛の神様・「えべっさん」として知られる事代主神(ことしろぬしのかみ)が祀られています。お社の前にはえびす像が置かれています。お腹をなでてご利益にあやかりましょう。
④美御前社(社格:末社)
美御前社(うつくしごぜんしゃ)は容姿の美しいことで知られる多紀理毘売命(たぎりびめのみこと)、多岐都比売命(たぎつひめのみこと)、市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)が祀られています。美容にご利益があることで有名で、社前に湧く「美容水」を肌に数滴つけると身も心も美しくなるという言い伝えがあり、女性の参詣が多いお社です。
⑤大国主社(社格:末社)
出雲大社と同じ神様である大国主神(おおくにぬしのかみ)を祀るお社で、縁結びのご利益があります。大国主神といえば「因幡の白兎」の逸話が有名です。大ケガをした白うさぎを因幡の砂浜で見つけた大国主神が親切にしたところ、美しい姫を妻に迎える事ができたと言われています。お社の脇にはかわいらしいハート形の絵馬が結ばれ、参詣者が祈願をこめて納めた「願掛けうさぎ」が並びます。
八坂神社裏にある広い公園「円山公園」
円山公園は1886年に開設された京都市最古の公園で、周囲には有名料亭、カフェやレストランの長楽館が点在します。公園の「祇園の夜桜」はとても有名で、桜の名所として知られています。観光客が多い祇園とはうって変わってのどかな庭園が広がります。フォークソングの聖地として知られる円山公園音楽堂では、現在でもコンサートやイベントが行われています。
おすすめのお守り・おみくじ
①干支みくじ
その年の干支を象った可愛らしい人形の中には、おみくじが。干支は縁起物なので、置物としても利用できます。
②咲良守
かわいらしいイラストの箱に、幸福を祈願したお守りが入っています。
③美守
美容の神様として信仰があつい美御前社を象徴するような、身も心も美しくあるように祈願したお守りです。
近隣のスポット
祇園 京くらら
八坂神社の石段下にある「祇園 京くらら」は、生麩の専門店です。店頭には手作りの生麩をカラフルなあんこやあられ、ベーコンなどと組み合わせたメニューがずらり。生麩は柔らかくもちもちとした食感で、味噌や餡子をはじめとする10種類以上のトッピングからお好みのものを選べます。注文を受けてから焼き上げるため、いつでも焼き立てのもちもち食感を楽しむことができますよ。
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八坂庚申堂(金剛寺)
八坂庚申堂は八坂神社近く・京都東山にある色鮮やかなお寺で、SNSで若い女性を中心に人気を集めています。境内には猿をかたどったカラフルな「くくり猿」がたくさん吊るされており、着物姿での撮影スポットとしても注目されています。「くくり猿」は、欲望を抑えることで願いが叶うという庚申信仰に基づいています。また、境内には「三猿」の像もあり、「見ざる・言わざる・聞かざる」の教えが込められているそうです。
安井金比羅宮
安井金比羅宮は「縁切り」と「良縁結び」で有名な神社です。境内の「縁切り縁結び碑」をくぐることで、悪縁を断ち切り、良縁を願う儀式が行われます。御祭神である崇徳天皇と大物主神(おおものぬしのかみ)、源頼政が祀られています。また、大物主神は開運や商売繁盛の神様として知られており、古くから海上安全や交通安全にもご利益があるとされています。
茶寮和香菜
安井金比羅宮近くにある「茶寮和香菜」は、2015年にオープンしたおしゃれなカフェです。店先で焼かれるさくふわのみたらし団子は絶品で、賞味期限はなんと20秒!外はサクッと、中はもちもちフワッとした新食感が楽しめます。米粉100%の団子を備長炭で焼き上げることで、さくふわ食感を実現したそうです。みたらしのタレは冷やしてありますので、アツアツのうちにぜひどうぞ。
花見小路
花見小路通は三条通から建仁寺まで続く、祇園のメインストリートです。近辺のエリアは「祇園」として知られ、昔ながらの茶屋町の風情を残す地区として有名です。運が良ければ、茶屋へ向かう舞妓さんや芸妓さんと出遭うこともできるかもしれません。通りには石畳が敷き詰められており、江戸時代から栄え続けた祇園の景観を引き立てています。
格式高いお店だけではなく、京都ならではの和テイストのカフェなどもありますので、お散歩がてらぜひ立ち寄ってみてくださいね。
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八坂神社 情報
名称 |
八坂神社 |
住所 |
京都府京都市東山区祇園町北側625 |
拝観時間 |
参拝時間:24時間参拝可能 社務所の受付時間:9:00~17:00 ご祈祷の受付時間:9:00~16:00 |
拝観料金 |
無料 *御朱印は別途料金必要 |
アクセス |
京阪電車 祇園四条駅より徒歩約5分 阪急電鉄 京都河原町駅より徒歩約8分 |
HP |
https://www.yasaka-jinja.or.jp/ |