
京かき氷 つみき 名前からして異世界。「不思議の森のバター」
四条烏丸にある「京かき氷 つみき」は、2022年に誕生した比較的新しいかき氷専門店です。アクセスの良さもあり、観光途中の休憩に訪れる人も多い人気スポット。けれど、その人気の理由は立地だけではありません。
店主は、京都の有名店「京氷菓つらら」で腕を磨いた人物。ふわふわに削られた氷の美しさと、味のレイヤー構成にまでこだわった仕上げ方は、その修行の確かさを物語っています。
まず目を引くのは季節ごとのメニューのラインアップ。夏には完熟メロンや塩キャラメル、秋には栗やバタースコッチ、冬には柚子や抹茶など、旬の食材を駆使したかき氷が並び、どれにするか迷う時間すら楽しい。
シロップ、クリーム、トッピング、それぞれが計算され尽くしており、見た目のインパクトと味の奥行きを同時に楽しめる一杯ばかり。いわば、皿の上の“食べるアート”です。
名前からして異世界。「不思議の森のバター」の正体
不思議の森のバター 1,500円
とりわけ異彩を放っているのが「不思議の森のバター」。「……バター?」「森?」と一瞬フリーズする人も少なくないようですが、その戸惑いも含めて、これは“体験型スイーツ”なのだと気づかされます。
主役は、意外にも「アボカド」。とろけるようなアボカドクリームに、濃厚なマスカルポーネクリーム、さらにピスタチオソースが重なり、ミルクとゴルゴンゾーラのWシロップが全体を包み込みます。そして仕上げにキャラメルソースとはちみつ、アーモンドクラッシュをオン。アクセントとしてブラックペッパーがふりかけられており、甘さの中にピリッとした刺激が加わる構成です。
食べ進めるごとに、味の印象が変わるのがこの一杯の醍醐味。最初はアボカドとはちみつの相性に驚き、次第にチーズのコクやピスタチオの香ばしさが広がり、最後はブラックペッパーの余韻に包まれます。口の中で何度も“森の奥”へと誘われるような感覚に、ついスプーンが止まらなくなります。
感性に響く一杯
「不思議の森のバター」は、見た目や味の斬新さが際立つメニューでありながら、食後の満足度もしっかりと感じられる完成度を誇ります。とくに、アボカドのまろやかな脂質が氷と溶け合うことで、かき氷でありながら“濃厚さ”を感じられるのは、この店ならではの技です。
かき氷の固定観念を軽やかに超えてくるこの一杯は、甘いものに目がない人にも、新しいスイーツ体験を求める人にもおすすめ。京都観光の途中に立ち寄って、少し不思議でとてもやさしい甘さに出会ってみてはいかがでしょうか。
店名 | 京かき氷 つみき |
営業時間 | 11:30 - 20:30 |
住所 |
京都市中京区小結棚町441 |
アクセス |
地下鉄 四条駅 徒歩5分 |
定休日 | 水曜日 |
電話番号 |
075-744-0829 |
公式サイト |
https://www.instagram.com/kyoto_tsumiki/ |