
発酵の魅力を発信する、嵐山の食堂カモシカ
観光地・嵯峨嵐山の中心から歩いてすぐにある「発酵食堂カモシカ」は、発酵の奥深さを楽しみに全国からファンが集まります。
2014年の創業以来、「命を育む発酵食」というテーマを掲げ、料理の提供にとどまらず、発酵マルシェやワークショップ、商品開発など、多角的に発酵文化を発信してきました。2階にある発酵マルシェでは、自家製の麹調味料やぬか床キット、魚醤ラーメンまで、発酵の知恵が詰まった商品が量り売りで並びます。珍しいのは「ぬか床クリニック」というサービスまであること。自宅で管理が難しいぬか床を持ち込めば、スタッフが診断・ケアをしてくれるのです。
店を立ち上げた関恵さんは、医療と子育ての経験から「体を整える食の力」に注目し、原料からこだわった自家製発酵食品を日々仕込んでいます。店舗奥には工房「発酵ラボ」があり、仕込みの様子をちらりと覗くことも。2023年には創業11周年を迎え、新たに「玉ねぎ麹」などの新商品をリリースするなど、その進化はとどまりません。
発酵の世界を、ひと皿で体験する「発酵8種定食」
発酵8種定食 1,890円
人気の「発酵8種定食」は、8種の発酵食品を一度に味わえる定食で、体にも心にもやさしいひと皿です。発酵といえば「クセがありそう」と構えてしまう人もいますが、ここの定食はどれも優しい味わいで、発酵初心者にもすっと馴染みます。
定番の内容は、温かいあんかけ麹納豆、京都産大豆の白味噌汁、季節のぬか漬け、鯖のへしこ、阿波晩茶(乳酸発酵のお茶)、ふぐの子のぬか漬け、柚子胡椒、米麹甘酒と、素材も製法もこだわり抜いた品々。そこに月替わりで「カモシカセレクト」という特別な一品が加わり、訪れるたびに少しずつ違う体験が楽しめます。
なかでも印象的なのは、味の変化を楽しめる調味料の存在。自家製の甘酒ドレッシングや甘酒ラー油は、どれも優しい甘さと奥行きのある旨味で、発酵食品との相性も抜群です。「こんな味付けがあるんだ」と思わず唸る人も多いとか。
また、店内は12席のみという小規模な空間で、静かな空気のなか、丁寧に盛りつけられた料理を味わう時間は、まるで日常から少し離れた“養生”のような感覚すら覚えます。
ちなみに、時間がない人や手軽に発酵を取り入れたい人には、テイクアウト限定の「発酵5種ののり弁」も人気。自宅でも旅先でも、体にやさしい食事を手軽に楽しめる工夫がなされています。SNSやレビューサイトでも「発酵食の奥深さに触れられる」「胃腸がほっとする味」と高く評価されています。
発酵という古くて新しい食の世界を、気軽に美味しく体験できるカモシカ。京都・嵯峨嵐山を訪れる際は、ぜひ足を運んでみてください。
店名 | 発酵食堂カモシカ |
営業時間 | 11:30 - 17:00、土曜日 11:30 - 15:00 |
住所 |
京都市右京区嵯峨天竜寺若宮町17-1 |
アクセス |
JR嵯峨嵐山駅 徒歩1分 |
定休日 | 月・日曜日 |
電話番号 |
075-862-0106 |
公式サイト |
http://kamoshika.kyoto.jp |