ヨリドコロヒヨリ 氷好きの“ヨリドコロ”

ヨリドコロヒヨリ 氷好きの“ヨリドコロ”

堀川五条の路地の「ヨリドコロヒヨリ」は、2020年にオープンし、今ではすっかり“京都かき氷界”の名物店には、氷を愛する多くの人が全国からこの場所を目指して足を運んでいます。

Instagramから予約する完全予約制ですが、1分以内に満席になることも珍しくなく、リピーターは時間前からスマホを握りしめてスタンバイしているとか。

店内は、木のぬくもりを感じるインテリア。店主の丁寧な仕事ぶりが表れた氷とともに、五感で季節を味わえる空間です。

常連さんも多く、冬でも「氷納め」に訪れる人が後を絶たないほど。日々の喧騒から少しだけ離れ、自分のペースで美味しさに向き合える、そんな時間がこの店には流れています。

ヨリドコロヒヨリ

夏限定の宝石、「枇杷ジャスミン」の衝撃

ヨリドコロヒヨリ枇杷ジャスミン

枇杷ジャスミン 1,500円

そんなヨリドコロヒヨリが、毎年初夏にだけ登場させる特別な氷があります。それが「枇杷ジャスミン」。使用されているのは、和歌山県・善兵衛農園で育てられた希少な「涼風びわ」。大玉で果肉が厚く、ジューシーでとろけるような口あたりが特徴です。

このびわは収穫時期が6月のわずか2週間ほどと短く、その希少さから市場にはなかなか出回らない幻の果実。それを贅沢にピューレと果肉の両方で使用し、トップにたっぷりとトッピング。ピューレは果実そのままの味わいを生かして仕上げられ、食べ進めるごとに芳醇な香りとやさしい甘さが口いっぱいに広がります。

さらに、そこに重ねられるのが自家製のジャスミンシロップ。華やかな香りとすっきりとした余韻が、びわの甘みを邪魔せず、むしろ引き立てているのが印象的。甘ったるさとは無縁で、まさに「上品」という言葉がふさわしい氷です。

そして最後のサプライズは、底に隠された杏仁プリン。なめらかな食感とミルキーな味わいが、ジャスミンと枇杷のバランスを保ちながら全体をしっかりと締めてくれます。ひと口ごとに異なる印象がありながら、全体が美しく調和している。その計算された層構造が、ヨリドコロヒヨリの真骨頂と言えるでしょう。

このかき氷は、ただ冷たいデザートという枠を超え、もはや季節の芸術品。京都の夏を象徴するような一杯として、多くの人に深く愛されています。

店名

ヨリドコロヒヨリ

営業時間

10:00 - 18:00 ※完全予約制

住所

京都市下京区猪熊通五条上る柿本町589

アクセス

阪急 四条大宮駅 徒歩10分

定休日

水曜日

公式サイト

https://www.instagram.com/yoridocoro_hiyori