千年の香りに包まれる亀屋清永の「清浄歓喜団」
亀屋清永 清浄歓喜団

千年の香りに包まれる亀屋清永の「清浄歓喜団」

1617年創業、八坂神社の門前で400年以上続く老舗の京御菓子司「亀屋清永」は、宮中や寺社への納品を担ってきた確かな技と格式を誇りながらも、「どらやき」や「蒸しカヌレ」など、新しい感性も取り入れています。

その歴史と伝統を象徴するお菓子が「清浄歓喜団」です。見た目はころんとした金袋型で、口にするとふわりと漂うお香のような香り。見た目、香り、味わいのすべてに千年の雅が宿るこの和菓子は、まさに“食べる文化財”と呼ぶにふさわしい存在です。

亀屋清永

七種のお香が香る高貴なお菓子 「清浄歓喜団」

亀屋清永 清浄歓喜団

清浄歓喜団 756円

「清浄歓喜団」は、奈良時代に遣唐使が唐から持ち帰った唐菓子を原型とし、仏教とともに日本に伝わりました。もともとは神仏に捧げる供物としてつくられ、貴族など限られた人々だけが口にできた高貴なお菓子だったため、現代でも製造には厳かな作法が守られており、比叡山の阿闍梨から伝授された秘伝の製法に基づき、精進潔斎のうえで作られています。

このお菓子の最大の特徴は、こしあんに練りこまれた「七種の香」。白檀、桂皮、竜脳など、仏前の薫香としても用いられる香料が加えられており、口に含むと一気に世界が変わるような神秘的な香りが広がります。中の餡はしっとりとなめらかで、香りと甘みが調和し、どこか瞑想的な感じがします。

手間と時間をかけて作る、芸術品のような一品

清浄歓喜団は、米粉と小麦粉の生地で香り豊かな餡を包み、八葉の蓮華を模した美しい結び目を施し、最後に胡麻油で揚げて仕上げられます。揚げ菓子でありながら、油っぽさは一切なく、むしろ上品な香ばしさが味わいを引き立てます。やや硬めの食感ですが、トースターで軽く温めるとふっくらと香りが際立ち、より一層おいしく召し上がれます。

清浄歓喜団は、歴史好きな方への贈り物や、和の香りを大切にしたい方、自分へのご褒美にもぴったり。包装も趣深く、開ける前から物語が始まります。千年を超える歴史の味を、手のひらの中で味わう贅沢です。

店名

亀屋清永

営業時間

08:30 – 17:30

住所

京都市東山区祇園石段下南側534

アクセス

京阪 祇園四条駅から徒歩5分

定休日

水曜日

電話番号

075-561-2181

公式サイト

http://www.kameyakiyonaga.co.jp/
search

ページ最上部へ戻る