能登椽 稲房安兼 宇治の伝統 厚焼き煎餅
能登椽 稲房安兼 喜撰山

能登椽 稲房安兼 宇治の伝統 厚焼き煎餅

宇治の平等院表参道に暖簾を掲げる、創業1717年(享保2年)と三百年以上の歴史を誇る和菓子店です。現在は九代目が店を守り、製造から販売までを一貫して行いながら宇治に根差した菓子づくりを続けています。

店名の「能登椽」は、嘉永6年(1853年)に仁和寺から特別に下賜された称号に由来します。「椽(じょう)」とは本来、江戸時代における官位であり、武士や限られた職人だけが名乗ることを許された名誉ある呼称。商人が授かるのは極めて珍しく、稲房安兼の技と功績がいかに高く評価されたかを示すものなので創業以来の屋号「稲房安兼」と組み合わせて、現在の店名となりました。

代表銘菓の「茶団子」は、香り高い宇治抹茶を生地に練り込み、素朴ながらも奥深い味わいの大正時代から製造されている人気商品です。そのほか羊羹や最中、そして厚焼き煎餅「喜撰山」など、いずれも宇治茶文化と共に歩んできた和菓子が揃います。伝統的な製法を受け継ぎながら、観光客にも親しみやすい味わいを守り続けている点が、この店の魅力です。






能登椽 稲房安兼

能登椽 稲房安兼 宇治の風景映す「喜撰山」

喜撰山

喜撰山 10枚入り 1200円

「喜撰山」は、その名の通り宇治橋の上流にある山をモチーフにしています。古くから景勝の地として知られ、平安時代の歌人・喜撰法師が隠棲した場所。『古今和歌集』には「我が庵は都の巽しかぞ住む 世をうぢ山と人はいふなり」と詠まれ、世を避ける隠棲の地だったそう。

「喜撰山」という菓子は、この静謐で美しい山の姿を写し取ったもの。自然のやさしさを厚焼き煎餅に託し、宇治のお茶とともに楽しむことで、風景そのものを味わうような趣を感じられます。煎餅の香ばしさは宇治茶の爽やかさと調和し、宇治の朝霧のような清らかな余韻が広がります。

「能登椽 稲房安兼」の菓子には、宇治の風土や歴史、そして人々の暮らしが積み重なって生まれた味わいがあります。

喜撰山2

店名

能登椽 稲房安兼

営業時間

9:00~17:00

住所

宇治市宇治蓮華11

アクセス

JR宇治駅 徒歩10分

定休日

木曜日、第3水曜日 (祝日の場合は翌日休)

電話番号

0774-21-2074

公式サイト

http://www.inafusa-yasukane.com/
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