泉涌寺「大涅槃図公開」 日本最大級の涅槃図を間近で拝観
泉涌寺

泉涌寺「大涅槃図公開」 日本最大級の涅槃図を間近で拝観

京都市東山区にある泉涌寺で、毎年3月に大涅槃図の公開が行われます。3月15日の涅槃会法要にあわせて掲げられる年に一度の御開帳で、今年は3月11日(水)から16日(月)まで関連行事とともに公開されます。仏殿いっぱいに掲げられる大きな涅槃図を実際に目にできる貴重な機会です。

大涅槃図は、お釈迦様が沙羅双樹の下で入滅する場面を描いた仏画です。泉涌寺の涅槃図は日本最大級といわれ、縦約16メートル、横約8メートルの大きさがあります。江戸中期に浄土宗の画僧・明誉古礀上人によって描かれた絹本著色の作品で、極彩色の画面に多くの人物や動物が描き込まれています。

公開期間中は仏殿で自由に拝観でき、15日(日)には法要が営まれます。毎年多くの参拝者が訪れ、春の恒例行事として親しまれています。

皇室ゆかりの寺 泉涌寺とは

泉涌寺は真言宗泉涌寺派の総本山で、「御寺」とも呼ばれる皇室ゆかりの寺です。弘法大師空海がこの地に庵を結んだことに始まると伝えられ、鎌倉時代の俊芿によって大伽藍が整えられ、現在の泉涌寺として再興されました。境内から清水が湧いたことが寺名の由来とされています。

四条天皇の月輪陵が造営されて以降、歴代天皇の菩提所となり、境内には多くの天皇陵や皇族の陵墓があります。仏殿は国指定重要文化財で、釈迦・阿弥陀・弥勒の三尊仏を安置し、天井には狩野探幽筆の龍が描かれています。

また、楊貴妃観音堂には南宋時代作と伝わる楊貴妃観音像が安置され、舎利殿の鳴き龍なども知られています。





日本最大級の大涅槃図

仏殿に入ると、まず中央に横たわるお釈迦様の姿が目に入ります。その周囲には多くの仏弟子たちが集まり、悲しむ様子が細かく描かれています。人物はほぼ等身大の大きさで表現されており、画面全体に広がる情景を間近で確認できます。

この涅槃図で特に注目したいのは、お釈迦様の後ろに描かれた大きな木です。よく見ると、同じ木の中に枯れている部分と若々しい部分が描き分けられています。これは物事が次に引き継がれていく様子、いわゆる栄枯盛衰を表していると説明されています。単に悲しみの場面を描くだけでなく、その先へ続く命や教えの広がりも示している点が特徴です。

弟子や動物、虫に至るまで多くの存在が描かれていることも見どころです。それぞれの表情や仕草が異なり、画面の隅々まで見ていくと新たな発見があります。大きさだけでなく、描写の細かさも泉涌寺の大涅槃図の魅力です。


 
また、大涅槃図公開期間中、朱印所で涅槃特別朱印を数量限定で授与しています。

拝観に加えて参加できる特別企画

公開期間中は、絵解きと朝粥を組み合わせた特別拝観が行われます。朝、開門前に集合し、歩いて仏殿へ向かい、仏殿で涅槃図の内容について詳しい解説があります。全体で約1時間ほどかけて理解を深める内容です。
 

 

大涅槃図公開とあわせて楽しみたい催し

予約なしで参加できる催しもあります。「花御供あられ」は数量限定で、有料にてお求めいただけます。「月輪未生流献花展」は自由に拝見できます。文化体験の先生による献花が並び、仏殿とはまた異なる視点で行事を楽しめます。

事前予約制の「そば席」では、お蕎麦をいただくことができます。拝観とあわせて参加することで、寺での時間をゆっくり過ごせます。
イベント名 期日 予約
月輪未生流献花展 3月9日(月)~15日(日) 予約不要。
花御供あられ 3月14日(土)〜16日(月) 予約不要。数量限定。有料。
そば席 3月14日(土)〜16日(月) 事前予約。500円

春に訪れたい泉涌寺の大涅槃図

大涅槃図は約2.9メートルという案内もありますが、実際には仏殿いっぱいに掲げられる大画面で、その大きさは現地でこそ実感できます。写真や資料だけでは伝わりにくい迫力があり、実際に目の前で見ることで理解が深まります。

お寺からは「お参りしやすい季節なので、多くの方に見て感じてもらえたらありがたい」という言葉もありました。春の京都で、歴史ある寺と年に一度の行事に触れる機会として、大涅槃図の拝観へ足を運んでみてはいかがでしょうか。


期間 2026年3月11日(水)〜16日(月)
場所 仏殿
受付時間 9:00-16:30
住所 京都市東山区泉涌寺山内町27
アクセス 京都駅(烏丸口)から市バス(208)にて泉涌寺道下車 徒歩15分
電話番号 075-561-1551
拝観料 大人500円/小中学生300円
公式サイト https://mitera.org/
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