東寺で体験する写経 静寂の中で心を整える時間
東寺で写経体験 ― 四天王に見守られて
京都駅の南側、新幹線の車窓からその姿を確認できる五重塔。京都を象徴するこの塔を擁するのは世界遺産・東寺(正式名称:教王護国寺)。じつは東寺の食堂(じきどう)で写経体験をすることもできます。静かな堂内で一文字ずつ心を込めて書き写す時間は、境内を散策するだけでは味わえない特別な体験です。
南大門をくぐると正面に金堂、北に講堂、さらに奥には食堂(じきどう)が並び、左右には五重塔と灌頂院が配置された境内は、曼荼羅の世界をそのまま表しているといわれています。

東寺の写経の会場は食堂(じきどう)の一角にあります。本尊は十一面観音菩薩。その左には四天王が並び、写経を行う人を護るかのように静かに佇んでいます。
心の変化に気づく瞬間

机の上には、薄く下書きされた般若心経の半紙。筆をとり、一文字ずつなぞっていくうちに、自然と心が落ち着いていきます。
参拝や納経に訪れる人々の気配はありますが、集中するうちにその音は次第に気にならなくなり、ただ書に集中する時間が続きます。30分から1時間ほどで書き終えると、最後に自分の願いを一文添えて納めるとご祈祷をしていただけます。
写経を終えて外に出たとき、心が整っていることにふと気づきます。般若心経の意味をもっと学びたい、そんな思いが自然と生まれてくる体験でもあります。※写経体験は、写経代 1,000円が必要です。
現在、東寺では2025年秋期特別公開(9月20日~11月25日)が開催中です。
また、毎月21日には「弘法市」が開かれ、多くの人が弘法大師の月命日に合わせて参拝します。骨董品や屋台が並ぶ賑わいも、東寺を訪れる楽しみのひとつです。

寺院名 | 東寺(教王護国寺) |
拝観時間 | 8:00 〜 17:00(観智院・宝物館は9時から) |
住所 |
京都市南区九条町1 |
アクセス |
近鉄 東寺駅 徒歩10分、JR京都駅 徒歩15分 |
定休日 | 無休 |
電話番号 |
075-691-3325 |
拝観料 | 御影堂、食堂などの拝観は無料。写経代 1000円。 金堂・講堂:大人 500円、高校生 400円、中学生以下 300円(特別拝観時期は料金が変わる場合があります。) |
公式サイト |
https://toji.or.jp |






