山田松香木店|香の都・京都で受け継がれる香り文化
京都には、香りの文化が息づいています。町家が連なる道を歩くと、ふと微かな香りに足を止めたくなることがあります。その空気の中で、山田松香木店は長く香りを扱ってきました。
創業は江戸中期。もともとは薬種を扱う商いを営み、芳香性のある薬種に強みを持っていたことから、自然と香木やお香へと歩みを進めてきたといいます。
山田松香木店では聞香体験をしています。ただ存在し続けるのではなく、香り文化そのものを未来へ受け渡すことを使命として大切にしてきたことが、老舗であり続ける理由のひとつです。香りが日々の時間に寄り添い、静かに気持ちを整えるものであることを、体験を通して伝えようとされています。
山田松香木店が大切にしているのは、天然の原料にこだわる姿勢です。やさしい香りを届けるためにできるかぎり人工香料を使わず、素材そのものの力を生かす商品づくりを徹底してきました。
長く通う年配の方が多い一方で、最近は若い世代の方も増えています。きっかけとして機能しているのが、初めてでも入りやすい体験コースです。香りを扱う専門性の高さと、誰もが楽しめる間口の広さが共存しているのが、この店ならではの魅力です。
初めて参加する方が多い聞香体験では、香木の香りの違いを聞き分けられることに驚く方が多く、さらに香りが立ち上がるまでの所作の美しさにも感動が広がります。ゆったりとした動きや、火の扱い、香炉の準備など、一連の流れは茶道とも通じるといわれるほどです。
体験は日本語で行われますが、外国からの参加者も多く、英語の説明書が用意されています。聞香(もんこう)と調香(ちょうこう)の2種類があり、特に聞香体験は予約の受付開始と同時にすぐ埋まってしまう人気ぶりです。
本物の香りに触れながら、香りを通して自分の感覚が研ぎ澄まされていく感覚を味わえる時間は、京都旅の中でも特別なひとときになります。

調合体験(匂袋作り)

調合体験(匂袋作り)
室町時代には香道が確立し、香りの違いを聞き分ける遊びや、季節や和歌になぞらえて香りを楽しむ文化が広まりました。香木は産地や種類によって香りが大きく異なり、ほんのわずかな違いを感じ取ることで、自分の感覚に静かに向き合うことができます。
山田松香木店で体験できる聞香は、その文化を現代に橋渡ししてくれる存在です。忙しさから少し離れて、香りと向き合う時間は、京都の旅の中でも心が落ち着く瞬間になります。
香りが日常にどんな存在か尋ねると、「なくても困らないけれど、あると日常に彩りを添えてくれるもの」と話してくれました。香りには、空間の雰囲気を変える力や、気持ちをふっと軽くする力があります。
京都の静かな時間と相性がよく、旅の途中で立ち寄るだけで心がほどけるような感覚を味わえます。観光名所を巡るだけでは得られない、五感で感じる京都の体験としておすすめしたい場所です。

聞香体験(源氏香)
創業は江戸中期。もともとは薬種を扱う商いを営み、芳香性のある薬種に強みを持っていたことから、自然と香木やお香へと歩みを進めてきたといいます。
山田松香木店では聞香体験をしています。ただ存在し続けるのではなく、香り文化そのものを未来へ受け渡すことを使命として大切にしてきたことが、老舗であり続ける理由のひとつです。香りが日々の時間に寄り添い、静かに気持ちを整えるものであることを、体験を通して伝えようとされています。
天然香原料に触れる本店の空気
京都御所のほど近くにある本店には、さまざまな香木や天然香原料が並んでいます。壁一面を埋める香木箪笥には、伽羅や沈香、白檀といった香木が整然と収められ、店内に漂う香りはたいたものではなく、原料そのものが持っている自然な香りの重なりが、訪れる人を静かな空気で迎えてくれます。山田松香木店が大切にしているのは、天然の原料にこだわる姿勢です。やさしい香りを届けるためにできるかぎり人工香料を使わず、素材そのものの力を生かす商品づくりを徹底してきました。
長く通う年配の方が多い一方で、最近は若い世代の方も増えています。きっかけとして機能しているのが、初めてでも入りやすい体験コースです。香りを扱う専門性の高さと、誰もが楽しめる間口の広さが共存しているのが、この店ならではの魅力です。
聞香が教えてくれる“香りとの向き合い方”
山田松香木店の体験でまず驚くのは、「香りを嗅ぐ」ではなく「聞く」と表現することです。香木が持つ歴史や背景に思いを寄せながら、香りと向き合う姿勢そのものを表す言葉として使われてきました。初めて参加する方が多い聞香体験では、香木の香りの違いを聞き分けられることに驚く方が多く、さらに香りが立ち上がるまでの所作の美しさにも感動が広がります。ゆったりとした動きや、火の扱い、香炉の準備など、一連の流れは茶道とも通じるといわれるほどです。
体験は日本語で行われますが、外国からの参加者も多く、英語の説明書が用意されています。聞香(もんこう)と調香(ちょうこう)の2種類があり、特に聞香体験は予約の受付開始と同時にすぐ埋まってしまう人気ぶりです。
本物の香りに触れながら、香りを通して自分の感覚が研ぎ澄まされていく感覚を味わえる時間は、京都旅の中でも特別なひとときになります。

調合体験(匂袋作り)

調合体験(匂袋作り)
聞香が語る日本の感性と美意識
香りを「聞く」と表現する背景には、香木が歩んできた歴史があります。香木の香りは、ただ良い香りとして楽しむものではなく、その香りの奥にある物語や風土まで想像しながら味わうものとして親しまれてきました。室町時代には香道が確立し、香りの違いを聞き分ける遊びや、季節や和歌になぞらえて香りを楽しむ文化が広まりました。香木は産地や種類によって香りが大きく異なり、ほんのわずかな違いを感じ取ることで、自分の感覚に静かに向き合うことができます。
山田松香木店で体験できる聞香は、その文化を現代に橋渡ししてくれる存在です。忙しさから少し離れて、香りと向き合う時間は、京都の旅の中でも心が落ち着く瞬間になります。
心をととのえる京都の香り体験へ
店に足を踏み入れると、多くの方が「良い香りですね」と声を上げます。たいているように感じられますが、店内には特別な香をたいていません。香木や線香などの商品から自然に立ち上がる香りが、空気の中でやさしく重なっているのです。香りが日常にどんな存在か尋ねると、「なくても困らないけれど、あると日常に彩りを添えてくれるもの」と話してくれました。香りには、空間の雰囲気を変える力や、気持ちをふっと軽くする力があります。
京都の静かな時間と相性がよく、旅の途中で立ち寄るだけで心がほどけるような感覚を味わえます。観光名所を巡るだけでは得られない、五感で感じる京都の体験としておすすめしたい場所です。

聞香体験(源氏香)
店名 | 山田松香木店 |
営業時間 | 10:30-17:00 |
住所 |
京都市上京区勘解由小路町164 |
アクセス |
JR京都駅より市営地下鉄「烏丸線」丸太町駅下車 |
定休日 | 第3日曜日・お盆・年末年始 |
電話番号 |
075-441-1123 |
公式サイト |
https://yamadamatsu.co.jp/ |






