
松屋常盤の「味噌松風」|伝統の和菓子
京都御所の堺町御門から南にすぐの「松屋常盤(まつやときわ)」。
創業は 1652~1655年(承応年間) 、350年以上の歴史を誇る老舗和菓子店。16代にわたり、一子相伝で製法を守り続けてきた「味噌松風」は、かつて御所や大徳寺、茶道の家元にも納められ、歴代の天皇にも愛されてきた格式高い和菓子です。
目次
そんな特別な「味噌松風」が、現代でも変わらぬ味で楽しめるのは、老舗ならではのこだわりがあるからこそ。今回は、松屋常盤の歴史や「味噌松風」の魅力、そして購入方法まで詳しくご紹介します。
格式ある歴史を持つ「味噌松風」
松屋常盤の「味噌松風」の起源は、大徳寺の江月和尚から伝授されたことに始まります。以降、代々受け継がれてきたこの和菓子は、明治天皇の成婚25周年祝典や昭和天皇の御所訪問時にも献上されたほど。
また、「京都三大松風」のひとつに数えられ、伝統の味を守り続ける姿勢は、多くの人に支持されています。時代が変わっても、変わらぬ味を提供し続けることの大切さを感じさせてくれる和菓子です。
シンプルながら奥深い、伝統の製法
「味噌松風」は、小麦粉、西京味噌、砂糖、黒ごまの 4つの素材のみ で作られています。卵やバターを一切使用しないため、しっとりとしながらも密度のある独特の食感が楽しめるのが特徴です。
西京味噌の豊かな風味と、控えめな甘さが絶妙なバランスを生み出し、噛むほどにじんわりとした旨味が広がります。表面にはこんがりとした焼き色が付きますが、裏面には焼き色がつかず、これが「松風」と呼ばれる由来となっています。
食感と味わいの魅力
「味噌松風」の食感は、カステラや蒸しパンにも似ていますが、より密度が高く、 むっちりとした噛み応え があるのが特徴です。
西京味噌のやさしい塩味がアクセントになり、黒ごまの香ばしさとともに、素朴ながらも飽きのこない味わいを楽しめます。少しずつ噛みしめながら味わうことで、じんわりとした甘みと旨味が口の中に広がり、まるで歴史そのものを味わっているかのような感覚になります。
日が経つと発酵が進み、酸味が少し増すことで風味が変化していくのも面白いポイント。
京都らしい特別な手土産に
「味噌松風」は、京都らしさを感じられる、格式ある和菓子。西京味噌の上品な風味と、素朴な甘さが特徴で、お茶請けとしても最適です。
歴史ある和菓子を手土産に選ぶのも、京都旅行の楽しみのひとつ。大切な人への贈り物としても、自分へのご褒美としても、ぜひ一度味わってみてください。
松風 900円
店名 | 松屋常盤 |
営業時間 | 09:30 – 15:00 |
住所 | 京都市中京区堺町通丸太町下ル橘町83 |
アクセス | 地下鉄 丸太町駅 徒歩約5分 |
定休日 | 不定休 |
電話番号 | 075-231-2884 |
公式サイト | – |