京都「丸福樓」|任天堂の歴史を泊まって体感するホテル
丸福樓

京都「丸福樓」|任天堂の歴史を泊まって体感するホテル

京都市下京区、五条通りから少し入った場所にある「丸福樓」は、任天堂の旧本社社屋を活用して誕生したホテルです。1889年に創業した任天堂の歴史を受け継ぐ建物を再生し、2022年に開業しました。

約50年間使われていなかった建物を、任天堂創業家である山内家が「このままではもったいない。観光客の方々に訪れてほしい」という思いからホテルとして再生。歴史ある建築を保存しながら、新たな交流の場として生まれ変わりました。

館内には任天堂の歴史を感じられる展示や空間が点在し、建築そのものにも見どころがあります。任天堂ファンはもちろん、建築好きの方からも注目を集めているホテルです。

歴史と現代建築が融合する客室空間

丸福樓は、旧社屋3棟と新築棟1棟の計4棟で構成されています。旧社屋は事務棟、住宅棟、倉庫棟として使われていた建物で、当時の面影を残しながらホテルとして活用されています。

館内には1930年代のアールデコ様式が随所に残されており、階段や窓、装飾などから当時の建築意匠を感じることができます。一方、新築棟は世界的建築家・安藤忠雄氏が手掛けており、歴史的建築と現代建築が一つの施設内で共存しています。

客室は全18室、全10タイプ。それぞれ異なる設計となっているため、宿泊する部屋によって見える景色や空間の印象も変わります。

旧社屋ならではの重厚感を感じる部屋もあれば、安藤忠雄氏の設計によるシンプルで洗練された空間を楽しめる部屋もあります。任天堂ゆかりの建築を体感する目的で訪れる方だけでなく、建築そのものを楽しみたいという宿泊客からも高い評価を得ています。


 

倉庫棟で味わう「天ぷら まるふく」

既存棟の倉庫棟1階には「天ぷら まるふく」があります。


 
店内にはカウンター席とテーブル席があり、カウンター席では目の前で職人が天ぷらを揚げる様子を見ることができます。一品ごとに食材や調理法について説明が添えられ、料理が提供されるまでの流れも含めて楽しめるのが特徴です。

また、器にもこだわりがあり、料理との組み合わせにも工夫が見られます。食事をしながら、職人との会話や調理の様子を間近で感じられる点も魅力です。

現在は朝食会場としても利用されており、宿泊者は和食を中心とした朝食をいただくことができます。歴史ある建物の中で味わう朝食は、丸福樓ならではの体験の一つです。

館内にあるレストランというだけでなく、建物の歴史や空間の雰囲気も含めて楽しめる場所となっています。


 

 

滞在を彩るラウンジとライブラリー

丸福樓には、ゲストラウンジ、ダイニングラウンジ、ライブラリーが設けられています。宿泊者は軽食やドリンクを無料で利用でき、館内でゆっくり過ごす方も少なくありません。

ゲストラウンジとダイニングラウンジは24時間利用可能。ライブラリーとバーカウンターは23時まで利用できます。「お部屋で過ごされる方もいれば、ラウンジでトランプや花札を楽しまれる方もいます」と話すのは、スタッフのキムさん。

ライブラリーには任天堂にまつわる書籍や資料が並び、ゲームボーイやNINTENDO64など、ゲーム文化の歴史を感じられる展示も用意されています。

館内展示のコンセプトは「任天堂の過去・現在・未来」です。創業当時に製造していた花札をモチーフにしたデジタルアート作品も展示されており、任天堂の歩みをさまざまな角度から知ることができます。

任天堂ファンの中にはライブラリーで長時間過ごす方も多く、自身のNintendo Switchを持ち込んでゲームを楽しむ宿泊客の姿も見られるそうです。


 

任天堂ファンと建築ファンが集うホテル

丸福樓を訪れる宿泊客で最も多いのは、任天堂を愛する方々です。

近年は京都府宇治市にある任天堂ミュージアムを訪れた後、京都市内での滞在先として丸福樓を選ぶケースも増えています。国内だけでなく海外からの宿泊客も多く、任天堂の歴史に触れられる場所として注目されています。

一方で、建築を目的に訪れる方も少なくありません。

1930年代のアールデコ様式が残る歴史的建築と、安藤忠雄氏による現代建築が同じ施設内に存在する例は珍しく、建築好きにとっても見応えのあるホテルとなっています。

館内を歩くだけでも時代ごとの建築の違いを感じることができ、宿泊そのものが建築鑑賞の時間にもなります。

任天堂ファンと建築ファン、それぞれ異なる目的を持った人たちが集まることも丸福樓の特徴です。

人と人との距離が近いホテル

丸福樓の魅力として、多くの宿泊客が挙げるのがスタッフとの距離の近さです。全18室という規模だからこそ、一人ひとりのゲストと丁寧に向き合うことができます。

チェックイン後はそのまま客室へ案内するのではなく、館内ツアーを実施。施設の歴史や建築の見どころを紹介しながら案内するため、自然と会話が生まれます。

その中で宿泊客から任天堂や建築について教えてもらうこともあるそうです。「そうした交流もスタッフにとって大きな楽しみになっています。日々感謝しています」とキムさんは話します。

実際に宿泊客同士がラウンジで会話を交わすこともあり、任天堂の思い出や建築の話題で盛り上がることもあるそうです。

「お客様とのやり取りを日々大切にしている」

キムさんの言葉からは、丸福樓が人とのつながりを大切にしていることが伝わってきます。任天堂の歴史を受け継ぐ建物、建築としての魅力、そして宿泊客とスタッフとの交流。丸福樓には、それぞれをじっくり楽しめる環境が整っています。

京都で少し違った滞在を体験したい方は、足を運んでみてはいかがでしょうか。

ホテル名

丸福樓

住所

京都市下京区正面通加茂川西入鍵屋町342

アクセス

【電車】京都駅から徒歩15分、京阪本線 七条駅徒歩約6分
【自家用車】名神高速道路西宮線「京都南」出入口より約13分

電話番号

075-353-3355

公式サイト

https://marufukuro.com/
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