学び京都水族館の見どころ いきものたちの魅力あふれる公園の中の水族館

京都水族館の見どころ いきものたちの魅力あふれる公園の中の水族館

京都駅から1駅、梅小路公園にある「京都水族館」は、周辺に多くの観光名所があり、家族連れやカップルでにぎわうスポットです。京都ならではの展示も多く、観光にもおすすめの見どころをご紹介します。

京都水族館とは?

京都水族館は「近づくと、もっと好きになる。」をコンセプトとした水族館です。いきもの・スタッフ・来館者が身近に感じられるような、アットホームな空間づくりを目指して運営されています。

「京の川」・「京の海」・「京の里山」といった京都の自然を再現したエリアや、イルカ・ペンギン・アザラシなどの人気のいきものを展示しています。

京都水族館の見どころ

オオサンショウウオが目を引く「京の川」

 

京都水族館に入るとすぐ目に入る、「京の川」エリア。こちらのエリアでは、京都にある由良川の上流・中流・下流の環境が再現されています。昔は見られたけれど今はなかなか見られない、京都ならではのいきものたちの姿があります。

 

 

ここの目玉はなんといっても、つぶらな瞳と大きな口が愛らしい「オオサンショウウオ」。約2,300万年前から変わらぬ姿のため、「生きた化石」ともいわれています。

 

ここでは、国の特別天然記念物に指定されている在来種に加え、チュウゴクオオサンショウウオと交雑個体(在来種とチュウゴクの交雑種)のオオサンショウウオを展示。国の特別天然記念物のオオサンショウウオは西日本にのみ生息しており、環境省の絶滅危惧種に指定されています。川底の石にそっくりな模様と、顔がゴツゴツしているのが特徴です。

 

 

夜行性で暗くてせまいところを好むため、同じところに積み重なっているかわいらしい姿も見られます。ゆったりとした動きが特徴のオオサンショウウオですが、4~5日に1回のごはんのときには、想像以上にすばやい動きを見せます。

京都水族館では9/9をオオサンショウウオの記念日に制定し、地域の企業とのコラボも実施しています。

 

間近で見比べられる「アザラシとオットセイ」

画像提供:京都水族館

 

屋外でゴマフアザラシとミナミアメリカオットセイを隣り合わせで展示。京都市立芸術大学の学生が描いたイラストと解説も見どころのひとつです。一見違いがわかりにくいですが、間近でみると肢の長さなどの体の違いはもちろん、泳ぎ方などの違いもじっくり観察できます。とくにアザラシのチューブ型水槽が人気で、かわいらしいアザラシが泳ぐ姿を間近で見られます。

 

ずっと見ていられる相関図が人気「ペンギン」エリア

 

「ペンギン」エリアでは、ペンギンが泳ぐ姿や巣で仲睦まじく過ごす姿が見られます。それぞれのペンギンにはお気に入りスポットがあり、スタッフが大好きなペンギンは出入口で出待ちしていることもあるそうです。

 

 

とくに人気なのが京都ペンギン相関図で、そのときの関係性に合わせて毎年更新されています。「3分くらいで分かって、1時間くらい見ていられる!」のキャッチコピーのとおり、相関図の前で立ち止まってじっくり見たり、談笑したりするお客さんが多くみられます。ペンギン同士だけでなく、スタッフとの関係性も見どころの一つ。なかにはペンギンよりもスタッフが大好きな子もいるそうですよ。

 

幻想的な「京の海」大水槽

 

約500tの人工海水を使い、宮津湾をはじめ京都の海を再現した大水槽。幻想的なライティング・BGMが特徴で、なかなか全国的には知られていない京の海を再現しています。定期的にスタッフが宮津湾に赴き、漁師さんから直接いただいた魚を展示。温暖化などの影響で魚の種類が変化しているため、海の現状を知ってほしいというメッセージが込められています。

2024年のリニューアルでは、1階に岩をイメージしたベンチが設置され、さらにゆったり海の世界に浸れるようになりました。2階には仕切りがあるボックス席が設けられており、こちらもゆったりと没入感を味わえます。

 

360度クラゲに囲まれる「クラゲワンダー」

 

約30種5,000匹ものクラゲが一堂に会す「クラゲワンダー」。なかでも人気なのが、「GURURI」という360度クラゲに囲まれる水槽です。アーチ状の入り口から中に入ると、クラゲの水槽にぐるりと囲まれ、クラゲ本来の色が見られる幻想的なライティングも相まって浮遊感を味わえます。

 

 

クラゲワンダー内には、「京都クラゲ研究部」というクラゲのお世話や繁殖活動をしているコーナーも設置されていて、クラゲに関する疑問を気軽にスタッフに質問できます。

 

 

2024年11月30日(土)から2025年3月21日(金)まで、「くらげのあかり」という展示も開催されています。スタッフがひとつひとつ模様や形を監修し、職人さんが丁寧に仕上げたランプのあかりは、ずっと眺めていたいほど神秘的。イベント期間中には、2階の「ミテッテ」にクラゲとスタッフの相関図も展示されています。概要は下記リンクからチェックしてください。

https://www.kyoto-aquarium.com/news/details/6580.html

イルカの個性が楽しめる「イルカスタジアム」

 

2024年12月現在、「イルカスタジアム」では5頭のイルカと飼育スタッフのコミュニケーションのようすを見ることができる「イルカプログラム」を開催。2022年9月に京都水族館で生まれた男の子の「ツムギ」はさまざまなことに日々挑戦中で、ときには自由に遊んでしまうことも。そんなイルカの様子がみられるのも、何度も足を運びたくなる楽しみ方の一つです。

 

京都の美しい自然と希少生物を守る「山紫水明」

 

「ハーベストカフェ」で絶滅危惧種の展示が見られる「山紫水明」。京都特有のいきものや絶滅危惧種を展示しながら繁殖活動も行うことで、次世代へとつなげていけるよう取り組んでいます。京都水族館として、力をいれている重要な活動の一つとのこと。カフェスペースで休憩しながら、じっくり観察してみてください。

 

四季と折々の表情が楽しめる「京の里山」

 

京都の里山を再現した「京の里山」。「京の川」から「京の海」へ水が流れ、そして雨になって「京の里山」に行き着く、そんな自然の営みの最後を締めくくる展示です。むかし懐かしい里山の風景を、現代の子どもたちにも伝えていく活動をしています。棚田では春~秋にかけて稲作、冬は二毛作で野菜を育てるなど、四季を感じられるイベントを開催。葵祭に使われる「フタバアオイ」も栽培されています。(時期によっては栽培を休止している場合があります。)

 

豊富なオリジナルメニューが楽しめる「カフェ」

 

京都水族館には3つのカフェがあります。アザラシとオットセイの展示付近の「かいじゅうカフェ」では、オオサンショウウオの形をした肉まんやアイスが売れ筋。イルカスタジアム付近の「スタジアムカフェ」では、イルカ型のクッキーをあしらったソーダが人気です。山紫水明が楽しめる「ハーベストカフェ」では、京都ならではの九条ねぎを使ったハンバーガーも販売されています。デザートから軽食までカフェによってさまざまなメニューがあるので、カフェでも楽しめるのが京都水族館の魅力のひとつです。

 

京都水族館限定商品も「ミュージアムショップ」

 

ミュージアムショップでは、京都水族館ならではの限定商品を購入できます。一番人気はオオサンショウウオグッズで、なかでもトートバッグ付きのぬいぐるみが売れ筋とのこと。ほかにもペンギンやオオサンショウウオの愛らしい練り切りや、ココア味の「おおさんしょううお落雁」もお土産として人気です。京都ならではの西陣織のグッズもあり、オオサンショウウオ柄のご朱印帳は神社仏閣の観光にぴったりの品がそろっています。

さいごに

京都水族館の展示は「いきものを見て気になることがあればスタッフに聞いてほしい」という理由から、他の水族館に比べて文字での説明が少ないそうです。いきものたちへの愛が強いスタッフたちが、質問に丁寧に答えてくれることも大きな魅力のひとつ。来館をきっかけに、身近ないきものや環境に目を向けてほしいという、いきもの愛にあふれた京都水族館で、すてきな思い出を作ってみてはいかがでしょうか。

京都水族館

名称 京都水族館
住所 京都市下京区観喜寺町35-1(梅小路公園内)
営業時間 季節により変動あり、受付は閉館の1時間前まで
休館日 なし(年中無休)
料金 一般料金:大人 2,400円、高校生 1,800円 、小中学生 1,200円、幼児(3歳以上) 800円
※年間パスポートあり
アクセス 「京都」駅中央口より西へ徒歩約15分、またはJR山陰本線「梅小路京都西」駅より徒歩約7分
HP https://www.kyoto-aquarium.com