路地裏の町家カフェ火裏蓮花の「橘香るけづり氷」
カフェ 火裏蓮花 橘香るけづり氷

路地裏の町家カフェ火裏蓮花の「橘香るけづり氷」

柳馬場通姉小路を少し上がり、細い路地を進んだその奥に「火裏蓮花」と名づけられた町家カフェがあります。仏教の言葉「火の中に咲く蓮の花」に由来し、どんな環境でも静かに、美しく過ごす心を体現するような空間です。

店内は、京町家の落ち着いた雰囲気とアンティーク調の照明に、文庫本が並ぶ棚。カウンターとテーブルで全19席という小さな店内が落ち着きます。

店主が一人で切り盛りしているため、提供には少し時間がかかることもありますが、それもまたこのカフェの流れ。急がず、せかさず、ゆっくりと流れる時間を味わうことこそが、この店の正しい過ごし方なのかもしれません。

ランチタイムには、スパイスの効いたキーマカレーやBピラフ、スイーツにはクラシックショコラやチーズケーキといった丁寧に作られたメニューが揃い、リピーターも多く訪れます。

カフェ 火裏蓮花

酵素発酵の柑橘シロップが主役「橘香るけづり氷」

カフェ 火裏蓮花 橘香るけづり氷

橘香るけづり氷 1,600円

そんな火裏蓮花に、夏の訪れとともに登場するのが、季節限定の特製かき氷。

「橘香るけづり氷(たちばなかおるけづりごおり)」は、6月下旬から9月末までの夏季限定で提供される、火裏蓮花の名物かき氷。今年は6月29日から提供が始まりました。提供時間は13:30から17:00までと短く、15時を過ぎると売り切れてしまう日も少なくありません。

使用されているのは、オレンジ・レモン・グレープフルーツを酵素発酵させてつくる自家製の柑橘シロップ。果肉の粒がしっかりと残り、シロップというより“飲む果実”のような濃厚さ。甘さは控えめで、柑橘本来の爽やかさと酸味、そしてほんのりとした深みが一口目から広がります。

氷は純氷を丁寧に削ったふわふわ仕上げ。冷たさよりも、軽さと柔らかさが印象的で、口に入れるとすっと溶ける優しい感触。その氷の隙間に、果肉入りシロップがしみこみ、最後の一口まで味のバランスが崩れません。

さらに、別添えで「黒糖生姜蜜」が好みに応じて味の変化を楽しめるのもポイント。黒糖生姜蜜を少し垂らすと、スパイシーな余韻とともにジンジャーエールを思わせる清涼感が加わり、一杯で二度楽しめる構成になっています。

五感で味わう、京都の夏の一杯

「橘香るけづり氷」は、見た目のボリュームもしっかりあり、一人で食べると満足感たっぷり。けれど、その豊かな風味と清涼感から、あっという間に完食してしまう人も多いとか。友人とシェアして食べるのもおすすめです。

京都の夏は暑く、湿度も高い。それゆえに、こうした一杯の涼が身にしみます。ただ冷たいだけではなく、味の奥行きと店の空気感までも含めて記憶に残る体験となるでしょう。

火裏蓮花のかき氷は、単なるスイーツではなく「日常の中の静かなご褒美」。暑さに疲れた身体と心を、ふっとほぐしてくれる存在です。

店名

カフェ 火裏蓮花

営業時間

12:00 - 18:00

住所

京都市中京区柳馬場通姉小路上ル柳八幡町74-4

アクセス

地下鉄 烏丸御池駅 徒歩6分

定休日

火・水曜日

電話番号

050-5596-7093

公式サイト

https://www.instagram.com/cafe.quarirengue
search

ページ最上部へ戻る