京都・笠置町:イベントから「関係人口」創出へ。持続可能な街づくりへの転換
京都府最南端にある笠置町では、自然や歴史、アウトドア環境を活かした地域づくりが進んでいます。人口1,000人未満の小さな町だからこそ、地域とのつながりを大切にしながら、新しい取り組みに挑戦しているのが特徴です。
現在の笠置町では、子育て世代の減少や高齢化といった地域課題と向き合いながら、就任3年目を迎えた新町長のもと、町づくりの方向性を見直しています。
これまでの「1日限りのイベント」を中心とした観光だけではなく、継続的に町へ足を運び、地域と関わる「関係人口」を増やしていくことを重視し、持続可能な地域社会を目指した取り組みが進められています。
今回、笠置町役場の小林さんに、現在の取り組みや町の考え方についてお話を伺いました。
ただし、短期間に多くの人が訪れるイベントは、準備を担う町側の負担が大きくなりやすく、地域にとって持続的な活性化につなげることが難しい面もありました。
そこで町は現在、イベントへの注力を抑え、「何度も足を運んでもらい、リピーターになってもらう仕組み」への移行を加速させています。 一時的な混雑ではなく、継続的に人が訪れる場所を目指しています。
イベント当日だけ人が集まる形ではなく、普段から町に人が訪れ、地域の人やお店との接点が生まれることを大切にしているそうです。
その象徴となっているのが、町を代表する観光スポットでもあるキャンプ場の運営体制の見直しです。2025年7月からは、民間企業の知見を活かした新しい運営体制へと移行し、30代・40代の若い世代が中心となって運営を行っています。
さらに、キャンプ場単体で完結するのではなく、町内の新しい店舗とも連携しながら、地域全体で来訪者を受け入れる流れを作っています。単発の集客ではなく、「また来たい」と感じてもらう関係づくりを重視している点が、現在の笠置町の大きな特徴です。
その中で、「副業型」での受け入れも行っています。具体的な活動スタイルとして、「月に1日は町内で勤務し、残りの月20時間はオンライン等で自宅から業務を行う」という形態が取られています。
小林さんによると、この柔軟な働き方によって、都市部で働く専門人材が笠置町に関わりやすくなっているそうです。現在は、デザインやDX(デジタルトランスフォーメーション)、アウトドアイベントの企画など、役場職員だけでは補いきれない専門分野を持つ人材が4〜5名関わっています。
特徴的なのは、「移住ありき」ではない点です。いきなり移住するのではなく、「まずは仕事で関わる」という形からスタートできることで、町との接点を持つ人が増えています。
実際に仕事を通じて何度も笠置町に訪れる中で、地域との関係が少しずつ深まっていくケースもあるそうです。こうした関わり方は、今後の地方創生の一つのモデルとしても注目されています。
実際に町内には、自然を活かした体験や、民間主導による取り組みが少しずつ増えています。例えば、地元のコーヒーショップが主体となって行うe-バイクツアーでは、自然の中を巡る体験が行われており、インバウンドを含めた利用も増えているそうです。
また、宿泊スタイルも幅広く、創業130年を超える料理旅館で地域の食文化に触れられる一方で、気軽に利用できるゲストハウスもあります。
宿泊施設の種類が多様化していることで、アウトドア目的の人、長期滞在を考える人、地域の日常を楽しみたい人など、それぞれ異なる過ごし方ができる環境が整いつつあります。
「自然の中で過ごしたいけれど、都市部から離れすぎるのは不安」という人にとっても、笠置町はアクセスしやすい地域です。
移住者を急激に増やすことだけを目標にするのではなく、「定期的に訪れる人」「仕事や趣味で関わる人」「地域を応援してくれる人」を増やしていくことを大切にしています。
「自然の中で働き、遊び、暮らす。」
そんなライフスタイルに関心を持つ人が、まずは気軽に関われる環境を整えることが、現在の笠置町の取り組みです。
劇的な人口増加は簡単ではないからこそ、「第2の拠点」として町とつながる人を増やし、サポーターやファンを育てていく。その積み重ねが、これからの笠置町の地域づくりにつながっています。

現在の笠置町では、子育て世代の減少や高齢化といった地域課題と向き合いながら、就任3年目を迎えた新町長のもと、町づくりの方向性を見直しています。
これまでの「1日限りのイベント」を中心とした観光だけではなく、継続的に町へ足を運び、地域と関わる「関係人口」を増やしていくことを重視し、持続可能な地域社会を目指した取り組みが進められています。
今回、笠置町役場の小林さんに、現在の取り組みや町の考え方についてお話を伺いました。
「1日限りの熱狂」から「継続的なつながり」へ
かつて笠置町の観光といえば、1日限りの大規模イベント(鍋イベントなど)などが主流でした。ただし、短期間に多くの人が訪れるイベントは、準備を担う町側の負担が大きくなりやすく、地域にとって持続的な活性化につなげることが難しい面もありました。
そこで町は現在、イベントへの注力を抑え、「何度も足を運んでもらい、リピーターになってもらう仕組み」への移行を加速させています。 一時的な混雑ではなく、継続的に人が訪れる場所を目指しています。
イベント当日だけ人が集まる形ではなく、普段から町に人が訪れ、地域の人やお店との接点が生まれることを大切にしているそうです。
その象徴となっているのが、町を代表する観光スポットでもあるキャンプ場の運営体制の見直しです。2025年7月からは、民間企業の知見を活かした新しい運営体制へと移行し、30代・40代の若い世代が中心となって運営を行っています。
さらに、キャンプ場単体で完結するのではなく、町内の新しい店舗とも連携しながら、地域全体で来訪者を受け入れる流れを作っています。単発の集客ではなく、「また来たい」と感じてもらう関係づくりを重視している点が、現在の笠置町の大きな特徴です。
「副業型」の外部人材が町のデザインを描く
まちづくりを町の職員だけで進めていくことが難しくなるなか、笠置町が活用しているのが総務省の「地域活性化企業人」制度です。その中で、「副業型」での受け入れも行っています。具体的な活動スタイルとして、「月に1日は町内で勤務し、残りの月20時間はオンライン等で自宅から業務を行う」という形態が取られています。
小林さんによると、この柔軟な働き方によって、都市部で働く専門人材が笠置町に関わりやすくなっているそうです。現在は、デザインやDX(デジタルトランスフォーメーション)、アウトドアイベントの企画など、役場職員だけでは補いきれない専門分野を持つ人材が4〜5名関わっています。
特徴的なのは、「移住ありき」ではない点です。いきなり移住するのではなく、「まずは仕事で関わる」という形からスタートできることで、町との接点を持つ人が増えています。
実際に仕事を通じて何度も笠置町に訪れる中で、地域との関係が少しずつ深まっていくケースもあるそうです。こうした関わり方は、今後の地方創生の一つのモデルとしても注目されています。
「都会に近い田舎」で過ごす、新しい距離感
笠置町は、京都・大阪・名古屋といった都市部から車や鉄道で1時間半から2時間ほどの距離にあります。小林さんは、この距離感を「都会に近い田舎」と表現します。実際に町内には、自然を活かした体験や、民間主導による取り組みが少しずつ増えています。例えば、地元のコーヒーショップが主体となって行うe-バイクツアーでは、自然の中を巡る体験が行われており、インバウンドを含めた利用も増えているそうです。
また、宿泊スタイルも幅広く、創業130年を超える料理旅館で地域の食文化に触れられる一方で、気軽に利用できるゲストハウスもあります。
宿泊施設の種類が多様化していることで、アウトドア目的の人、長期滞在を考える人、地域の日常を楽しみたい人など、それぞれ異なる過ごし方ができる環境が整いつつあります。
「自然の中で過ごしたいけれど、都市部から離れすぎるのは不安」という人にとっても、笠置町はアクセスしやすい地域です。
「第2の拠点」として関わる人を増やしていく
「ずっと住むのは大変かもしれないけれど、たまに気分を変えるには良い場所」小林さんは、笠置町の立ち位置についてそう話します。移住者を急激に増やすことだけを目標にするのではなく、「定期的に訪れる人」「仕事や趣味で関わる人」「地域を応援してくれる人」を増やしていくことを大切にしています。
「自然の中で働き、遊び、暮らす。」
そんなライフスタイルに関心を持つ人が、まずは気軽に関われる環境を整えることが、現在の笠置町の取り組みです。
劇的な人口増加は簡単ではないからこそ、「第2の拠点」として町とつながる人を増やし、サポーターやファンを育てていく。その積み重ねが、これからの笠置町の地域づくりにつながっています。

アクセス
【電車+バス】(約1時間30分)
・JR奈良線 木津駅下車 路線バス JR関西本線に乗り換え 笠置駅下車
【自動車】(約1時間)
京奈和自動車道、国道163号線を経由
【電車+バス】(約1時間30分)
・JR奈良線 木津駅下車 路線バス JR関西本線に乗り換え 笠置駅下車
【自動車】(約1時間)
京奈和自動車道、国道163号線を経由






