美術館「えき」KYOTOを取材。「カイ・フランク展」でたどるフィンランド・デザインの歩み
美術館「えき」KYOTOで初めて開催される「カイ・フランク展 時代を超えるフィンランド・デザイン」。
2026年11月3日(火・祝)~12月20日(日)に、フィンランドを代表するデザイナー、カイ・フランクの初期から晩年までの作品を通して、その仕事とデザインへの考え方を紹介します。
今回は、同館の三宅さんに、展示の見どころや、作品をより楽しむためのポイントについてお話を伺いました。

今回の展覧会では、フィンランドのヘルシンキ建築&デザイン・ミュージアムのコレクションを中心に、ガラス器や陶磁器、スケッチなどの資料、カイ・フランクの影響を受けたデザイナーの作品を含む約230点が展示されます。
カイ・フランクと聞くと、イッタラの食器を思い浮かべる方もいるかもしれません。実際には、アラビアやヌータヤルヴィなど、複数のブランドや工房でもデザイナー、ディレクターとして活動していました。


「今回は、日常で使う食器だけでなく、ガラス職人とともに生み出したアートガラスや、スケッチなどの資料もご覧いただけます。作品を見ながら、カイ・フランクがどのような仕事をしてきたのか、幅広く知っていただける展覧会になっています」
普段使っている食器のデザインから、作家としての表現まで。さまざまな作品を通して、一人のデザイナーの歩みをたどることができます。


カイ・フランク 《キルタ(ギルド)》シリーズ 1954年 アラビア製陶所
©Architecture & Design Museum Helsinki

カイ・フランク 《ティーマ(テーマ)》シリーズ 1980年 アラビア製陶所
©Architecture & Design Museum Helsinki
「キルタの展示では、大きなテーブルの上にいろいろな形の器を並べています。『こんなにたくさんの形をデザインしていたんだ』と、一目で分かるコーナーになっています」
形や色を見比べながら鑑賞できるのも、この展示の楽しみの一つです。
では、なぜカイ・フランクは、これほど多様な器をデザインしたのでしょうか。その背景には、戦後のフィンランドが抱えていた住宅難などの社会問題がありました。
「当時は、料理や用途ごとに使う器が決まっている食器セットが一般的でした。そこでカイ・フランクは、特定の用途にとらわれず、さまざまな料理に使えて、重ねてしまえる器を提案しました。住まいが限られていたこともあり、器をたくさん持つのは大変だったと思います。そうした工夫が、日々の生活に寄り添うデザインにつながったのではないでしょうか」
人々の暮らしに寄り添い、社会的な課題の解決を目指したカイ・フランク。
その姿勢から「フィンランド・デザインの良心」と呼ばれています。
今回の展覧会では、身近な製品を入り口に、そのデザインが生まれた時代や、作り手の考え方を知ることができます。

「イッタラの食器など、今ではよく知られている商品が、どのような過程や考え方を経て生まれたのかを知っていただけたらと思います。実際にその商品を手に取ったり、食卓で使ったりするときに、展示で知ったことを思い出してもらえたら、また違った楽しみ方ができるのではないでしょうか」
作品の背景を知ることで、普段何気なく使っている器にも、新しい見方が生まれるかもしれません。
「美術やアートに詳しくなくても、生活雑貨やインテリアがお好きな方には、気軽に見に来ていただきたいですね」
難しい知識がなくても、まずは形や色に目を向けてみる。そこから、デザインに込められた工夫や、時代ごとの暮らしの違いを知っていくのも、展覧会の楽しみ方の一つです。
三宅さんも「何かを買って帰りたくなるような魅力的なラインナップになっている」と話します。
展示を楽しんだ後は、ぜひグッズにも注目してみてください。


「京都駅や京都に来られた方に、広く楽しんでいただくための美術館です。お買い物のついでや、新幹線を待つ時間に立ち寄られる方もいらっしゃいます」
ジェイアール京都伊勢丹7階に隣接しているため、京都観光の途中にも訪れやすい立地です。
今回の「カイ・フランク展」では、器の形や色を楽しむだけでなく、その背景にある暮らしやデザインの考え方にも目を向けてみてください。いつもの食器が、少し違って見えてくるかもしれません。
2026年11月3日(火・祝)~12月20日(日)に、フィンランドを代表するデザイナー、カイ・フランクの初期から晩年までの作品を通して、その仕事とデザインへの考え方を紹介します。
今回は、同館の三宅さんに、展示の見どころや、作品をより楽しむためのポイントについてお話を伺いました。

約230点の作品から知る、カイ・フランクの仕事
カイ・フランク(1911〜1989年)は、ガラス器の「カルティオ」や陶器の「キルタ」、後継の「ティーマ」など、今も親しまれている製品を生み出した人物です。今回の展覧会では、フィンランドのヘルシンキ建築&デザイン・ミュージアムのコレクションを中心に、ガラス器や陶磁器、スケッチなどの資料、カイ・フランクの影響を受けたデザイナーの作品を含む約230点が展示されます。
カイ・フランクと聞くと、イッタラの食器を思い浮かべる方もいるかもしれません。実際には、アラビアやヌータヤルヴィなど、複数のブランドや工房でもデザイナー、ディレクターとして活動していました。


「今回は、日常で使う食器だけでなく、ガラス職人とともに生み出したアートガラスや、スケッチなどの資料もご覧いただけます。作品を見ながら、カイ・フランクがどのような仕事をしてきたのか、幅広く知っていただける展覧会になっています」
普段使っている食器のデザインから、作家としての表現まで。さまざまな作品を通して、一人のデザイナーの歩みをたどることができます。

「キルタ」は、暮らしの悩みから生まれたデザイン
今回の展示で、三宅さんが見どころの一つとして挙げたのが、陶磁器シリーズ「キルタ」です。現在も販売されている「ティーマ」の原点となったシリーズで、プレートやマグカップ、深皿など、さまざまな形の器が生み出されました。
カイ・フランク 《キルタ(ギルド)》シリーズ 1954年 アラビア製陶所
©Architecture & Design Museum Helsinki

カイ・フランク 《ティーマ(テーマ)》シリーズ 1980年 アラビア製陶所
©Architecture & Design Museum Helsinki
「キルタの展示では、大きなテーブルの上にいろいろな形の器を並べています。『こんなにたくさんの形をデザインしていたんだ』と、一目で分かるコーナーになっています」
形や色を見比べながら鑑賞できるのも、この展示の楽しみの一つです。
では、なぜカイ・フランクは、これほど多様な器をデザインしたのでしょうか。その背景には、戦後のフィンランドが抱えていた住宅難などの社会問題がありました。
「当時は、料理や用途ごとに使う器が決まっている食器セットが一般的でした。そこでカイ・フランクは、特定の用途にとらわれず、さまざまな料理に使えて、重ねてしまえる器を提案しました。住まいが限られていたこともあり、器をたくさん持つのは大変だったと思います。そうした工夫が、日々の生活に寄り添うデザインにつながったのではないでしょうか」
人々の暮らしに寄り添い、社会的な課題の解決を目指したカイ・フランク。
その姿勢から「フィンランド・デザインの良心」と呼ばれています。
いつもの食器を、違う視点から見てみる
北欧デザインに親しみのある方なら、カイ・フランクの名前を知らなくても、イッタラの食器を使っていたり、インテリアに興味があったりする方は多いのではないでしょうか。今回の展覧会では、身近な製品を入り口に、そのデザインが生まれた時代や、作り手の考え方を知ることができます。

「イッタラの食器など、今ではよく知られている商品が、どのような過程や考え方を経て生まれたのかを知っていただけたらと思います。実際にその商品を手に取ったり、食卓で使ったりするときに、展示で知ったことを思い出してもらえたら、また違った楽しみ方ができるのではないでしょうか」
作品の背景を知ることで、普段何気なく使っている器にも、新しい見方が生まれるかもしれません。
「美術やアートに詳しくなくても、生活雑貨やインテリアがお好きな方には、気軽に見に来ていただきたいですね」
難しい知識がなくても、まずは形や色に目を向けてみる。そこから、デザインに込められた工夫や、時代ごとの暮らしの違いを知っていくのも、展覧会の楽しみ方の一つです。
鑑賞後は、展覧会にちなんだグッズも
展示スペースを出てすぐの物販コーナーには、イッタラとのコラボレーション商品をはじめ、色鮮やかでおしゃれなアイテムが揃います。どんな食卓にもなじみそうなデザインも特徴です。三宅さんも「何かを買って帰りたくなるような魅力的なラインナップになっている」と話します。
展示を楽しんだ後は、ぜひグッズにも注目してみてください。


京都駅から気軽に立ち寄れる、美術館「えき」KYOTO
美術館「えき」KYOTOは、1997年に京都駅ビルの開業と同時に開館しました。企画展を中心に開催しており、日本画や西洋絵画からプロダクトデザインまで、幅広いジャンルを取り上げています。「京都駅や京都に来られた方に、広く楽しんでいただくための美術館です。お買い物のついでや、新幹線を待つ時間に立ち寄られる方もいらっしゃいます」
ジェイアール京都伊勢丹7階に隣接しているため、京都観光の途中にも訪れやすい立地です。
今回の「カイ・フランク展」では、器の形や色を楽しむだけでなく、その背景にある暮らしやデザインの考え方にも目を向けてみてください。いつもの食器が、少し違って見えてくるかもしれません。
|
展覧会名 |
カイ・フランク展 時代を超えるフィンランド・デザイン |
|
会期 |
2026年11月3日(火・祝)~12月20日(日) |
館名 |
美術館「えき」KYOTO |
開館時間 |
10:00~19:30(入館締切 閉館30分前) |
|
住所 |
京都市下京区烏丸通塩小路下る東塩小路町 |
|
アクセス |
烏丸線 京都駅 下車すぐ |
休館日 |
会期中無休 |
|
電話番号 |
075-352-1111(ジェイアール京都伊勢丹大代表) |
入場料 |
一般1,300円/高・大学生1,100円/小・中学生500円 |
|
公式サイト |
https://www.mistore.jp/store/kyoto/museum/event_list/event20.html |






