グルメ和菓子蕎麦ほうる 控えめな甘さが大人気の和菓子

蕎麦ほうる 控えめな甘さが大人気の和菓子

GOKYOTO編集部
2024年10月17日

蕎麦ほうるは、総本家河道屋の店主・河道屋安兵衛が菓子舗で蕎麦を扱っていた時代をしのび、家伝の秘法をもとに作り上げた和菓子です。「ほうる」とはポルトガルでの“Pole”が日本語でなまったもの。“Pole”は安土桃山時代にキリスト教を伝えた京都の南蛮寺で、参詣に訪れた信者にふるまった菓子でした。小麦粉に卵と砂糖を加えて焼き上げた蕎麦ほうるはこの“Pole”とは異なり、蕎麦ほうるは蕎麦づくりの手法を応用して生まれたお菓子です。

そばの香りと控えめな甘さを味わえる「蕎麦ほうる」

蕎麦ほうるは、サクサクとしたクッキーのような食感の生地に、梅のかたちを模した「梅型」とたまごボーロのような丸々としたフォルムの「丸型」の2種類があります。複数名で楽しむことを前提としたお菓子のため、包装やサイズ別に販売されています。

蕎麦の風味が引き立った甘すぎないほうるは、家に訪れた客人や茶事に活躍するお菓子として長らく京都の人々に愛されてきました。素材を活かした素朴な味わいは、飽きることを知らず、口に運ぶ手が止まらないため、気がつけばたくさん食べていたという人も。甘いものが苦手な人にも甘いものが好きな人にも喜ばれる、人を選ばないお菓子です。

 

老舗「総本家 河道屋」の魅力

河道屋の祖先は平安遷都が行われた794年頃に京都に移住して、江戸時代初期には菓子のお店を開かれたのだそう。菓子屋と蕎麦屋を兼業するお店が多く見られた江戸時代の京都の蕎麦屋の姿を現在でも伝えます。

「総本家 河道屋 」の本店は、御幸町通と姉小路通の交差点近くにあり、元々は上京の小川通長者町に店を構えていましたが、火災に遭ったため現在の場所に移転。京都市営地下鉄東西線「京都市役所前駅」から徒歩5分と便利な立地で、正月以外は無休なので、いつでも訪れることができます。

町家の暖簾をくぐると、まるで時代劇の商人の家にいるかのような空間が広がり、カウンターの向かって右端には、蕎麦ほうるの包装サイズや種類がわかるよう商品のサンプルが並んでいます。どの商品を選ぶか迷ったときは、店員さんに相談するのもおすすめ。京町家の趣ある空間で、楽しい買い物ができるでしょう。

 

 

 

「晦庵 河道屋」の生そばに舌鼓

麩屋町三条を少し上ったところに店を構える「晦庵 河道屋」は、京都の生そば(きそば)の名店として知られています。「生そば」とは、現在では生麺など水分を多く含んだ蕎麦のことを指していますが、かつては「そば粉だけで打った蕎麦」を意味していました

晦庵では、定番のざる蕎麦や、京都で長く愛されるにしん蕎麦、天ぷら蕎麦など約20種類のメニューが揃っています。「晦庵」の内装も「総本家」と同様、古くからの佇まいを残す素敵な雰囲気に包まれた空間。昔ながらの京都の蕎麦屋としての雰囲気を楽しむことができます。

数ある晦庵 河道屋のメニューの中でも看板メニューとされているのが先々代が考案した「芳香炉」です。河道屋伝統の出汁に、ゆば・かしわ(若鶏のもも肉)・九条ネギなど8種の具材を鍋で煮込み、シメに山の芋を打ち込んだ蕎麦とコシのあるうどんで舌鼓を打ちます。芳香炉は2人前から注文が可能。河道屋の伝統あるそば打ちの技術を味わうと、その蕎麦打ちの技術を活かして作られた蕎麦ほうるの味わい方が変わるかもしれません。

出典:http://www.kawamichiya.co.jp/misokaan/

 

蕎麦ほうるが喜ばれる場面

蕎麦ほうるは贈る相手・食べる場面を選ばない、誰でも美味しく食べられる商品です。たくさん食べられる商品のため、複数の人が自分のペースで口にする場面が最も楽しめる場面だと言えるかもしれません。缶でできた箱入り、丸筒状の透明な袋、袋入りなど包装方法やサイズ別に販売されています。贈る相手に楽しく食べてもらえる個数を考慮して、購入すると良いでしょう。

京都駅でも買える蕎麦ほうる

河道屋の蕎麦ほうるは、京都の百貨店では髙島屋、大丸で販売されています。京都駅ではJR京都伊勢丹地下一階、おみやげ街道 京店、JR京都駅中央口で購入できます。

店名

総本家 河道屋

営業時間

8:30〜17:30

住所

京都府京都市中京区姉小路通御幸町西入ル

その他取扱店舗

髙島屋京都店・洛西店
大丸京都店
ジェイアール京都伊勢丹
おみやげ街道 亰店・JR京都駅中央口

定休日

正月以外無休

電話番号

0120-221497

公式サイト

http://www.kawamichiya.co.jp/souhonke/

京都をこよなくあいするGOKYOTO編集部が、京都の新しい情報をお届けします。


GOKYOTO編集部
https://kinabal.co.jp/gokyoto