マナーを守った封筒の書き方とは?縦書き・横書きの宛名や住所の書き方を解説
封筒の書き方一つで、相手に与える印象が大きく変わることがあります。
ビジネスシーンでは、宛名や住所が正確で読みやすく書かれていると、「細部にまで気を配る信頼できる相手だ」という印象を与えることができるでしょう。
一方、宛名や住所が間違っていたり、文字が雑で読みにくかったりすると、「マナーが欠けている」「失礼な会社だ」と思われるかもしれません。
封筒の選び方から宛名・住所の書き方まで、シーンに合わせたマナーを身に着けることが大切です。
目次
和封筒と洋封筒の違い
和封筒は、日本で古くから使われている縦長の封筒です。
一般的な手紙から取引先への書類の送付まで、幅広いシーンで使われます。
一方、洋封筒は西洋スタイルの封筒として日本に伝わった横長の封筒です。
カジュアルな手紙からフォーマルな案内状、広告などを送る際に使用されます。
和封筒と洋封筒は、送る相手との関係性やシーンによって使い分けるのが一般的です。
ビジネスでは、手紙の内容によって封筒を選ぶとよいでしょう。
和封筒と洋封筒には、それぞれにさまざまなサイズがあります。
送る用紙の大きさによって、適切な封筒を選ぶことも重要です。
例えば、和封筒を使う場合、用紙の大きさと折り方によって、次のように封筒を選びます。
- A4サイズの紙を2つ折りで送る場合:「長形1号」
- A4サイズの紙を3つ折りにする場合:「長形2号」や「長形3号」
- B5サイズの紙を折らずに送る場合:「角形3号」や「角形4号」
用紙の枚数や厚みも考慮して封筒を選びましょう。
住所・会社名・役職・氏名を書く順番
封筒のおもて面には、縦書きの場合は右から順に、横書きの場合は上から順に、以下の内容を書きます。
- 住所
- 会社名+部署名
- 役職+名前
- 名前
部署名や役職が長い場合は、改行しても問題ありません。(株)や(有)は「株式会社」「有限会社」と書きます。住所や部署名なども省略しないのがマナーです。
郵便番号は、封筒に印刷された枠内に書きます。枠がない場合、和封筒では上部中央、洋封筒では左上に書くとよいでしょう。
【和封筒】おもて面(表書き)の書き方(ビジネスシーン・会社宛)
和封筒には、縦書きで宛名や住所を書きます。ポイントは次のとおりです。
- 住所は、郵便番号より一文字下げて書き始めます。縦書きの場合、数字は漢数字にします。
- 会社名は、住所より一文字程度下げて書き始めます。会社名と部署名の間は一文字分空け、部署名が長い場合は改行します。部署名を改行する際、会社名より一文字空けて書きます。
- 役職名+宛名は、封筒中央に会社名と同じ高さから書き始めます。役職名が5文字以上になる場合は改行します。宛名は大きく書きましょう。
- 封筒の左上に切手を貼ります。
【和封筒】うら面(裏書き)の書き方(ビジネスシーン・会社宛)
和封筒のうら面(裏書き)に差出人を書く場合、次のポイントに気を付けて書きましょう。
- 住所は郵便番号の枠にそろえ、一文字下げて書き始めます。
- 会社名+部署名は、住所の文末を揃えて書きます。
- 差出人の名前も他の文末と揃えます。
- 投函日を入れる場合、左上に書きます。西暦または和暦を入れる際は、中の書類等の書き方と統一します。
【洋封筒】おもて面(表書き)の書き方(ビジネスシーン・会社宛)
洋封筒を使う場合、切手を貼る位置と郵便番号の書き方に注意しましょう。
- 住所は、封筒の左フチから2文字空けて書き始めます。数字は英数字で書きます。
- 会社名+部署名は、住所より一文字下げて書き始めます。
- 部署名+宛名は、住所と同じ高さから書き始めます。宛名は大きく書きましょう。
- 切手は右上に貼ります。
- 郵便番号の枠がない場合、住所の上に書きます。住所と郵便番号の書き始めをそろえるようにしましょう。
【洋封筒】うら面(裏書き)の書き方(ビジネスシーン・会社宛)
洋封筒のうら面(裏書き)を書く際のポイントは、次のとおりです。
- 郵便番号の枠と住所、会社名の書き始め(左側)をそろえます。
- 差出人は、住所、会社名の書き終わり(右側)をそろえます。
- 郵便番号の枠がない場合、封筒の中央に書きます。郵便番号の書き始めにそろえて住所を書き、会社名と差出人は、封筒の中央にくるようにします。
- 日付を入れる場合、封筒の左上に書きます。
ビジネスマナーの基本!封筒を書く時の注意点
どんなに丁寧に宛名や住所を書いたとしても、基本的なビジネスマナーが守られていなければ、相手に「失礼な人だ」「信用できない」と思われるかもしれません。
間違えやすい敬称や添え書きの正しい書き方を確認しておきましょう。
敬称「御中」「様」などを使い分ける
個人名に付ける敬称は「様」、会社名や部署名に付ける敬称は「御中」です。「様」と「御中」を同時に使うことはできません。
例えば、株式会社〇〇 商品開発部 山田様宛ての封筒を書く場合
正:株式会社〇〇 商品開発部 山田 様
誤:株式会社〇〇 商品開発部 御中 山田 様
個人名は書かず、担当者宛てに送る場合
正:株式会社〇〇 商品開発部 ご担当者 様
誤:株式会社〇〇 商品開発部 ご担当者 御中
個人名を書かない場合
正:株式会社〇〇 商品開発部 御中
誤:株式会社〇〇 商品開発部 様
返信用封筒の宛名に「行」「宛」と書かれている場合、二重線で消して、その下に「様」または「御中」と書きます。
添え書き(外脇付け)「在中」「親展」などを正しく記載する
添え書き(外脇付け)は封筒の中身や開封時の注意を知らせるもので、封筒のおもて面に書きます。「履歴書在中」などと赤色で封筒に印刷されていることもありますが、手書きで黒色や青色で書いても問題ありません。
- 「〇〇在中」:封筒の中身を知らせる(例)履歴書在中、請求書在中
- 「親展」:宛名の人が必ず開封するように知らせる
- 「重要」:重要な内容であることを知らせる
- 「至急」:急ぎの文書であると知らせる
- 「拝答」:返信が必要であると知らせる
「〆」「締めマーク」を正しく使う
封筒を閉じた箇所に「〆」などの封字を入れます。〆を書く際、「×」にならないように注意しましょう。〆の他にも封字があります。
- 「〆」:よく使われる一般的な封字
- 「封」:〆よりかしこまった印象
- 「緘」:特に重要な書類を送る際に使用
- 「寿」「賀」:婚礼やお祝い事などの慶事の際に使用
ビジネスマナーを守った封筒の書き方を覚えよう
ビジネスシーンでは、適切な封筒を選び、マナーを守って宛名や住所などを書くことが求められます。封筒の書き方によって、相手に与える印象が大きく左右されるからです。
和封筒と洋封筒の使い分け、宛名と差出人の書き方、敬称の使い方など、封筒の書き方で押さえておきたいポイントが多数あります。ビジネスマナーの基本として、封筒の正しい書き方を身につけましょう。
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