オウンドメディアとは|オウンドメディア制作の目的やメリット、運用方法とポイントを解説!
目次
はじめに
企業の販促やマーケティング活動において、オウンドメディアは大切な存在です。製品やサービスを通したビジネスライクな関係では伝えきれない想いや制作秘話などを伝え、潜在顧客を顧客に育て、売上拡大を図る際にも有効なツールです。
また、長期的に見てコストパフォーマンスがよく、認知度やイメージアップにつながるため、「オウンドメディアを始めたい」と考えている方も多いかと思います。
オウンドメディア運用は顧客の開拓やブランディング、採用コストの削減、優秀な人材の採用などさまざまなメリットがあります。成功のカギをにぎるのは良質なコンテンツを作れるかどうかです。今回はオウンドメディア制作の目的やメリット、運用で必要な準備から具体的な手順、コンテンツ制作のポイントを解説します。
そもそもオウンドメディアとは
オウンドメディアとは、企業がメッセージや情報を発信するために運営する自社メディアのことを指します。自社メディアと聞くと、「コーポレートサイト」を想像する方も多いかと思います。
事業内容や会社概要を紹介するコーポレートサイトと違い、オウンドメディアは「ブログ形式」が基本です。コラムや情報発信など、ユーザーにとって有益な内容を発信することで、企業の認知度向上や顧客の獲得などが可能です。
またオウンドメディアは、既存の顧客や取引先が主な訪問者であるコーポレートサイトとは異なり、不特定多数のユーザーがターゲットになるのも特徴です。そのため、会社のことを全く知らない「潜在ユーザー」の獲得が期待できます。
オウンドメディアのメリット・デメリット
オウンドメディアは、企業のブランド構築や顧客獲得に役立つツールですが、デメリットも存在します。ここでは、オウンドメディアのメリットとデメリットについて説明します。
オウンドメディアのメリット
企業の認知度やイメージの向上が期待できる
有益な情報や魅力的なコンテンツを提供することで、企業のイメージアップが期待できます。また、企業を知らないユーザーがコラムや情報ページからサイトを訪れることで、認知度の向上につながります。
コンテンツの二次利用ができる
自社で作成したコラムは、メールマガジンや営業資料として二次利用ができます。ユーザーとの接点が増えるので、サイトへの流入も期待できます。
コストパフォーマンスが高い
PV数の多いコラムがいくつかあれば、長期的な集客効果が期待できます。
また、検索サイトで上位表示されるようになれば、広告費を使わず効果的なアプローチが可能です。
オウンドメディアのデメリット
メディア運用の負荷がある
オウンドメディアを運営するためには、コンテンツの制作や更新、顧客とのコミュニケーションに時間と労力が必要です。
成果が出るまで時間がかかる
オウンドメディアの運用は、成果が出るまで少なくとも半年、通常は一年以上かかります。そのため、コンテンツの品質やSEO対策の効果が実感できるまでには忍耐と努力が必要です。
ネガティブなフィードバックへの対応が必要
ブログ形式という性質上、ユーザーからのネガティブなコメントや批判を受けることもあります。これに対して適切な対応が求められます。
オウンドメディアは、自由度やブランド強化の面で多くのメリットがありますが、運用には手間や時間をかける必要があることを覚えておいてください。しっかりと計画を立て、継続的な努力を重ねることで、オウンドメディアの力を最大限に活かせるでしょう。
オウンドメディアの目的と重要性
オウンドメディアとは、企業が自社で保有するメディアのことを指します。
一般的には、Webサイトや自社ブログを対象として使われるケースが多く、広義ではパンフレットや広報誌などもオウンドメディアに分類されます。
オウンドメディアは、自社で運営・情報発信を行うブログのようなサイトを意味することが多いのが特徴です。
ペイドメディア(広告などを出稿するサイト)・アーンドメディア(FacebookやTwitter、CGMなど自社からの情報を発信できるソーシャルメディア)と組み合わせて発信を行うことで幅広いユーザー層に接触できます。
オウンドメディアの目的
オウンドメディアの目的は、大きく分けて2つあります。
1つ目は自社の製品・サービスを知ってもらい、初回の接触機会をもらうため。
2つ目は製品・サービスを含めて自社のことを好きになってもらうためです。
広告費を支払ってペイドメディアへ出稿して露出を増やすと同時に、もう1つのエントリーとしてオウンドメディアを運営することで、より幅広い潜在顧客に接触できます。
製品やサービスのページだけでは語りきれない「想い」を伝えるコンテンツを配信することで、初めて接触した潜在顧客の心を揺さぶり、最終的に顧客に変え、優良顧客(リピーター)へ育てていくことが可能です。
オウンドメディアの重要性
オウンドメディアは、以下のような理由から重要視されています。
1. 自社のファンを増やすことができる
オウンドメディアを運用することで、自社の思いや価値観を伝えることができます。自社のファンを増やすことができ、ブランドイメージの向上につながります。
2. 消費者との接点を増やすことができる
オウンドメディアを運用することで、自社の商品やサービスについて、より多くの情報を提供できます。そのため、消費者との接点を増やすことができ、商品やサービスの認知度を高めることができます。
3. SEO効果が期待できる
オウンドメディアを運用することで、自社のWebサイトのSEO効果が期待できます。検索エンジンからのアクセス数を増やすことができ、認知拡大や売上向上などのメリットがあります。
4. 自由度の高いコンテンツで競合他社と差別化ができる
オウンドメディアを運用することで、自社の考えや価値観を自由に表現できます。そのため、競合他社との差別化につながり、競争優位性を獲得することができます。
5. 購入促進や顧客のファン化ができる
オウンドメディアを運用することで、自社の商品やサービスについて、より詳細な情報を提供することができます。そのため、購入や顧客のファン化を引き出せます。
オウンドメディア運用に必要なものは?始めるための準備
オウンドメディア運用を成功させるためには、立ち上げた後どのように運用するかが重要です。素晴らしいサイトを作っても、適切な運用を行わなければ、結果が出るまでに時間がかかったり、期待した効果が得られなかったりする可能性もあります。
どのようなコラムや情報を発信していくかについて、SEOツールを使用して検索ボリュームなどを調べ、ターゲットのニーズに応える記事を発信しましょう。また、更新頻度も重要です。コンスタントにコンテンツを提供することで、ユーザーの関心を維持し、フォロワーを増やすことが可能です。
オウンドメディアを運用するためには、以下の指標や設計を明確にしておきましょう。
1. 明確な運用目的(ミッション)
オウンドメディアを運用する目的が明確であることが重要です。目的が明確であれば、適切な戦略を設計することができます。
2. 成果指標
オウンドメディアを運用する際には、成果指標を設定することが重要です。目的に応じ適切なKPIなどの成果指標を設定することで、運用の成果を評価できます。
3. 戦略設計
オウンドメディアを運用する際には、適切な戦略を設計することが重要です。戦略を設計することで、目的を達成するための具体的な戦略を立てられます。
4. 実行するための計画や体制
オウンドメディアを運用する際には、実行するためのプランや体制が必要です。必要な部署を設立し、人員や予算を確保します。
5. 正しい評価基準やプラン
オウンドメディアを運用する際には、適切な評価が必要です。適切な評価を行うことで、運用の成果を把握できます。
オウンドメディア運用のカギになるコンテンツ制作とは
オウンドメディア運用に関しては、以下のようなコンテンツが効果的です。
ブログ記事 | ブログ記事は、オウンドメディア運用において最も一般的なコンテンツです。企業の情報発信や商品・サービスの紹介、業界のトレンドやニュースなど、さまざまなテーマで記事を書くことができます。 |
動画コンテンツ | 動画コンテンツは視聴者の興味を引きやすく、情報を伝えやすいため、効果的なコンテンツの一つです。商品・サービスの紹介や、企業の取り組みなどを動画で紹介することができます。 |
インフォグラフィックス | インフォグラフィックスは、図や表、イラストなどを用いて情報を視覚的に表現することができるため、視聴者にわかりやすく、興味を引きやすいコンテンツです。業界のトレンドや統計データなどをインフォグラフィックスで表現することができます。 |
イベントレポート | イベントレポートは、企業が主催するイベントの様子をレポートし、参加者以外にも情報を提供することができます。 |
インタビュー記事 | インタビュー記事は、自社の代表や社員、業界の専門家などにインタビューを行い、その内容を記事にします。自社の戦略や業界のトレンドなども紹介することが可能です。 |
ハウツー記事 | ハウツー記事は読者が知りたいと思う情報や、役に立つ情報を提供することができます。商品・サービスの使い方や、業界のトレンドに関する情報なども扱えます。 |
オウンドメディア制作の手順
オウンドメディアを立ち上げるためには、具体的にどのような手順で進めればよいのでしょうか。以下で基本的な方法を解説しますので、参考にしてみてください。
1. 目的とターゲットを設定する
オウンドメディアのターゲットを明確に設定しましょう。ユーザーに何を伝えたいのか、またどのような人に向けて情報を発信するのかを考えます。
2. コンテンツ戦略を考える
どのようなテーマやトピックを扱うのか、どのような形式でコンテンツを提供するのかを決めます。ユーザーに価値を提供できる情報やコンテンツを心がけましょう。
3. Webサイトを作成する
ドメインとホストを準備し、Webサイトを作成します。制作会社に外注することも可能です。
4. コンテンツを制作し公開する
Webサイトが完成したら、定期的にコンテンツを更新しましょう。
5. SEO対策とプロモーションをする
Webサイトが検索エンジンで見つかりやすくなるように、SEO対策を行いましょう。また、SNSやメールマガジンなどを活用して、コンテンツを広めるプロモーション活動も行います。。
6. ユーザーとコミュニケーションをとる
オウンドメディアを通じて、ユーザーとの関係を築きましょう。コメントや問い合わせに対して返信することで、企業への信頼感を高めることができます。
オウンドメディア運用のカギをにぎる戦略設計
オウンドメディアの戦略設計には、以下のようなポイントがあります。オウンドメディアの戦略設計には、運用目的を明確にして目標やターゲットを設定するのはもちろん、コンテンツの企画・制作を行い、コンテンツの配信方法を考え、成果を評価することが求められます。
1. コンテンツの企画・制作を行う
オウンドメディアを運用する際には、コンテンツの企画・制作を行うことが重要です。コンテンツは、目標に合わせて企画・制作することで、ターゲットに響くコンテンツを提供できます。
2. コンテンツの配信方法を考える
オウンドメディアを運用する際には、コンテンツの配信方法を考えることが重要です。配信方法は、目標に合わせて選択することで、より効果的にコンテンツを提供できます。
3. 成果を評価する
オウンドメディアを運用する際には、成果を評価することが重要です。成果を評価することで、運用の改善点を把握できます。
オウンドメディアを成功に導くポイント
オウンドメディアを成功に導くポイントを紹介します。
1. 目的に応じてKPIを設定する
オウンドメディアの目的に応じて、正しくKPIを設定することが重要です。たとえばブランディングを目的とする場合は、アクセス数やリピート率、SNSでのシェア数などが正しいKPIにあたります。 リードナーチャリングを目的とする場合は、コンバージョン率やリード数などが適切なKPIです。
2. KPIは具体的な内容や、効果測定が可能な指標を設定する
KPIを設定する際には、具体的かつ効果の測定が可能な数値を決めることが重要です。たとえばアクセス数をKPIとする場合、1日あたりのアクセス数や月間のアクセス数など明確で測定しやすい指標を設定する必要があります。
3. 妥当な数値目標を設定する
KPIの数値目標が正しいことも重要です。数値目標が高すぎる場合は達成が難しくなり、逆に低すぎる場合は、達成が容易になりすぎて、目標として適切ではない可能性があります。
4. オウンドメディアに必要な機能を備える
オウンドメディアに必要な機能は以下の通りです。
コンテンツ管理機能 | オウンドメディアには、記事や画像などのコンテンツを管理する機能が必要です。コンテンツ管理機能を備えたCMS(コンテンツ管理システム)を使用することで、コンテンツの投稿や編集、削除などが簡単に行えます。 |
SEO対策機能 | オウンドメディアには、SEO対策機能が必要です。SEO対策機能を備えたCMSを使用することで、検索エンジンに対して最適化されたコンテンツを提供できます。 |
アクセス解析機能 |
オウンドメディアには、アクセス解析機能が必要です。アクセス解析機能を備えたツールを使用することで、アクセス数やページビュー数、滞在時間などのデータを収集し、運用改善に役立てられます。 |
メールマガジン配信機能 | オウンドメディアには、メールマガジン配信機能が必要です。メールマガジン配信機能を備えたツールを使用することで、読者に対して最新情報やキャンペーン情報などを配信できます。 |
SNS連携機能 | オウンドメディアには、SNS連携機能が必要です。SNS連携機能を備えたツールを使用することで、記事やコンテンツをSNSでシェアできます。 |
コメント機能 | オウンドメディアには、コメント機能が必要です。コメント機能を備えたCMSを使用することで、読者からのコメントやフィードバックを受け取ることが可能です。 |
5. ツール選びには注意を払う
オウンドメディアを構築する際には、CMS(コンテンツ管理システム)を使用することが一般的です。CMSを選ぶ際には、初期費用や制作コスト・使いやすさ・機能性・セキュリティ体制・レスポンシブ対応の有無などの確認が必要です。
オウンドメディアのSEO対策
SEO対策ツールを使用することが重要です。SEO対策ツールを選ぶ際には、キーワード調査機能・ページ分析機能・リンク分析機能・ランキングトラッキング機能があるか確認します。
オウンドメディアのアクセス解析
解析アクセスツールを使用することが重要です。アクセス解析ツールを選ぶ際には、解析アクセスの精度やレポートの充実度、カスタマイズ性能などをチェックしましょう。
オウンドメディアのメールマガジン配信
メールマガジン配信ツールを使用することが重要です。メールマガジン配信ツールを選ぶ際には、配信数の上限やテンプレートの種類、レポートの充実度などを確認します。
まとめ
オウンドメディアの運用は、ポイントやコツをふまえて実践すれば、さまざまなメリットが期待できる人気のマーケティング手法です。オウンドメディア運用を成功させるためには、現在の課題を知ることからはじまり、しっかりとした戦略設計を立てて運用することが大切です。
「自社で運営できるメンバーがいない」という課題をお持ちであれば、キナバルのオウンドメディア制作サービスが戦略設計から運用まですべて代行いたします。ぜひ一度ご相談ください。
オウンドメディアの成功事例
以下にオウンドメディアの成功事例を5つご紹介します。オウンドメディア制作の参考にご覧ください。
1. 食品系のオウンドメディア事例
「明治の食育」/株式会社 明治
https://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/
自社製品を使ったレシピや料理教室の案内だけでなく、食文化や賞味期限、偉人の好物などのオリジナルコンテンツが多数あり、小学生からシニアまで幅広い年齢層に合わせたコンテンツを掲載。ユーザーが求める情報を提供することで自社のファンを獲得し、売上に貢献しています。
2. 雑貨・ファッション系のオウンドメディア事例
「北欧、暮らしの道具店」/ 株式会社 クラシコム
ユーザーが読みたいと思うコンテンツ作りを徹底し、商品の活用例や画像をふんだんに配信し、ECサイトのメディア化に成功。北欧に関する情報を発信することで、北欧雑貨や食器が好きなファン層を獲得し、SNSの拡散を通じて暮らしに取り入れる人が増え、ブランディングに貢献しています。
3. キャリアアップ系のオウンドメディア事例
「TechAcademy公式ブログ」/ キラメックス株式会社
キャリアアップに関する情報を多くの成功例とともに提供し、自社のファン獲得に成功しています。記事のタイトルや内容が検索エンジン最適化(SEO)されており、多くのユーザーにアクセスされていることもポイントです。また、ユーザーからのコメントや質問に対して迅速に丁寧に回答することで、ユーザーとのコミュニケーションを図り、ユーザーの満足度も高めています。
4. 医薬品・医療系のオウンドメディア事例
「健康美塾」/ 第一三共ヘルスケア株式会社
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/kenko-bijuku/
「美と健康のツボ」というコンセプトのもと、美容や健康に関するさまざまな情報を提供。柔らかい色使いやイラストを使った心づかいのあるデザインで、健康や美容に敏感な女性向けに発信されています。毎月行う「プレゼント企画」も、ユーザーが企業に魅力を感じられるしかけの一つです。
5. 洋菓子系のオウンドメディア事例
「THE BAKE MAGAZINE」/ 株式会社 BAKE
ベーキング愛好者に向けた具体的なレシピやテクニックなどのコンテンツを提供し、ターゲットオーディエンスに向けたマーケティングに成功。美しい写真とビジュアル要素が、ベイキングの魅力を引き立て、視覚的にも魅力を高めました。さらに、定期的なコンテンツ更新を維持することで、リピート効果を維持しています。