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復唱でミスを防ぐ!復唱の基本的な方法とマナーを解説

復唱は、聞き漏れや聞き間違いによるミスを防ぐのに効果的な方法です。ビジネスシーンにおいては、電話や対面で依頼・指示を受ける時に活用されます。

ただし、単に相手の言葉を繰り返すだけではミスの防止にはつながりません。また、復唱することで、相手が不快に思う可能性もあります。復唱が必要な場面と、正しい復唱の方法を身につけることが大切です。

復唱する場面とは?復唱が必要なシーン

復唱は、シーンや相手を問わず、さまざまな場面で頻繁に行われています。特に、数字やアルファベット、相手の名前は、聞き間違いを防ぐために復唱による確認が非常に有効です。

電話では、電波状況や周囲の環境により、相手の声が聞き取れないことがあります。聞き取れたとしても聞き間違えていることがあるため、特に以下の項目においては復唱によって再度確認することが大切です。

  • 相手の社名や名前、電話番号
  • 注文の内容、個数、納品希望日
  • 打合せや訪問、納期などの日時
  • メールアドレスなどのアルファベット

復唱は、社内の人に対して行っても問題ありません。上司から依頼された仕事内容や書類の提出期限など、確実に情報を把握したい時に復唱します。

 

復唱の効果・メリット

復唱することのメリットは複数ありますが、自分にとって有益なだけではありません。返事や相槌に加えて復唱を取り入れることで、相手とのコミュニケーションを円滑にする効果も期待できます。副賞の効果やメリットについて見ていきましょう。

 

聞き間違い、聞き漏らしを防げる

復唱する習慣を身につけると、確実に情報を把握できます。特に、聞き間違いや聞き漏れによるミスを防げるのが最大のメリットです。

ビジネスシーンでは、電話応対で担当者の代わりに伝言を受けることが少なくありません。その際に復唱を怠ってしまうと、正確な情報を担当者に伝達できず、大きなトラブルにつながる可能性があります。

復唱して情報を正確に聞き取ることは、トラブルを未然に防ぐビジネススキルと考えていいでしょう。

 

間違いに気づける

聞き間違いは誰にでも起こります。間違っていることに気づくために行うのが復唱です。たとえ聞き間違えたとしても、復唱することで間違いに気づき、正しい情報を得られれば問題ありません。

電話応対は声のみのコミュニケーションのため、より集中して情報を聞き取ることが求められます。「復唱した内容が間違っていたらどうしよう」と恐れず、復唱して確実に内容を把握することが大切です。

 

話をしっかり聞いていることを示せる

復唱は傾聴の意思を示す効果もあります。

たとえば、電話の相手がゆっくり伝わりやすいように話しているのに、応答しているこちらが復唱せず返事だけしていると、相手は「本当に伝わっているのだろうか」と不安を覚えるかもしれません。

復唱することで「話をしっかり聞いています」「間違いなく確認しました」と相手に感じてもらうことができます。復唱は、円滑なコミュニケーションや信頼関係の構築にもつながる可能性があるのです。

 

聞き間違いやすい数字・アルファベット

次の数字やアルファベットは、聞き間違いやすいため注意が必要です。

復唱する際、ゆっくり繰り返したり言い換えたりして、確実に正しい情報を把握しましょう。

 

注意したい言葉

復唱の例

イチ時/シチ時/ハチ時

1時/7時/8時

7時→ナナ時

ヨッカ/ヨウカ

4日/8日

8日→ヨウカの水曜日 ※曜日を入れる

キュウ

9/Q

数字のキュウ/アルファベットのキュウ

ビー/ディー/ジー

B/D/G/Z

boyのB/dogのD/goalのG/z→ゼット

ティー/ピー

T/P

タチツテトのT/princeのP

エム/エヌ/エル

M/N/L

mountainのM/noteのN/largeのL

〇時

5時/15時など

15時→午後3時

 

【マナー】復唱する際の注意点

復唱はコミュニケーションを円滑にする一方、方法を誤ると相手に不快感を与えることもあります。特に不快に思われやすいのが、言葉の言い換えです。

 

相手:「チャックを直してほしい」→復唱:「ファスナーの修理ですね」

相手:「習字道具を注文したい」→復唱:「書道道具ですね」

相手:「2週間のローテーションでお願いしたい」→復唱:「2週のローテですね」

 

このように、相手が言った言葉とは異なる言い回しに言い換えて復唱すると、相手は「なぜ言い換えたのだろう」と不快に思う可能性が高いです。なるべく相手の言葉をそのまま復唱し、聞き間違いやすい単語だけを言い換えるように心がけましょう。

 

【例文で覚える】復唱の基本的な方法

復唱の仕方には、部分ごとに行う方法と、すべての情報を聞き終えてからまとめて確認する方法があります。

部分ごとに行うのは、いわゆる「オウム返し」です。相手の話すペースも考慮し、どちらの方法にも対応できるようにしましょう。

 

相手の会社名、名前を復唱する方法

電話に出た際、相手の会社名と名前を復唱します。相手が名乗った後に復唱するのが一般的です。

 

自分:お電話ありがとうございます。〇〇株式会社 ▲▲が承ります。

相手:株式会社◎◎の◇◇です。

自分:株式会社◎◎の◇◇様ですね。いつもお世話になっております。

 

相手が会社名や名前を言った後すぐ用件に入った時や、急ぎの電話の場合は、次のように臨機応変に対応しましょう。

 

自分:お電話ありがとうございます。〇〇株式会社 ▲▲でございます。

相手:株式会社◎◎の◇◇です。お世話になっております。◆◆様はいらっしゃいますか?

自分:◇◇様、いつもお世話になっております。◆◆ですね。少々お待ちください。

 

電話番号を復唱する方法

電話番号を部分ごとに復唱する場合は、次のように行うと聞き間違いが起こりにくいです。

 

相手:090

自分:ゼロ キュウ ゼロ

相手:1111の

自分:イチ イチ イチ イチ

相手:3344です。

自分:サン サン ヨン ヨンでございますね。

 

電話番号を全部聞き終わってから復唱する場合は、「復唱いたします」などの一言を添えましょう。

 

相手:090-1111‐××××です。

自分:それでは、復唱いたします。お電話番号は、090-1111‐××××でございますね。

 

相手の用件を復唱する方法

担当者が不在で伝言を受ける場合、相手の名前や連絡先、用件まで詳細に復唱します。

 

相手:◆◆様はいらっしゃいますか?

自分:◆◆はただ今外出しており、午後5時に戻る予定です。差し支えなければ、代わりにご用件をお伺いしますが、いかがでしょうか。

相手:では、伝言をお願いします。次回の打ち合わせ日時が、11月27日の13時に決まりました。変更をご希望の際は、私の携帯電話にご連絡ください。

自分:かしこまりました。次回の打ち合わせは、11月27(ニジュウナナ)日 木曜日の13時、午後1時からでございますね。念のため、◎◎様の電話番号を教えていただけますでしょうか。

相手:携帯番号は、090-1111‐××××です。

自分:復唱いたします。090-1111‐××××でございますね。

 

メールアドレスを復唱する方法

電話連絡後に「メールを送ってほしい」と依頼されることがあります。メールはアドレスを一文字間違えただけでも送信できないため、慎重な確認が必要です。部分ごとに復唱し、最後にすべてつなげて復唱するとよいでしょう。

 

相手:メールアドレスは、nm9

自分:noteのエヌ、mauntainのエム、数字のキュウでしょうか。

相手:はい。-55tp

自分:ハイフン、数字でゴーゴー、タチツテトのティー、peachのピー

相手:@×××.comです。

自分:復唱いたします。nm9-55tp@×××.comでしょうか。

 

復唱を活用してミスを防ごう

ビジネスシーンでは、トラブル回避と円滑なコミュニケーションをとるために、復唱する機会がたくさんあります。復唱するうえで大切なのは、相手の話すペースや用件に合わせて、臨機応変に対応することです。

自分のミス防止のためだけに復唱していると、会話の流れが止まるだけでなく、「聞き取りにくいのだろうか」と相手が不安に感じたり、急いでいれば不快に思ったりしてトラブルになりかねません。

復唱は重要なビジネススキルの1つと考え、慣れるまでシミュレーションするなどして練習するとよいでしょう。