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クリスマスを楽しむ

毎年やってくるクリスマスの日。

この日が近づいてくると、街はイルミネーションで美しく彩られ、幼いころを思い起こすような聴き覚えのある音楽が流れます。

夜が早まり、冷たい空気から身体を守るように早足で歩きたくなる冬の日も、「もうすぐクリスマス」という情景が私たちの内側のほうで小さな火を灯し、ぽっと温めてくれているような気分になることもあります。

 

キリストの生誕を祝う日という由来を知るよりも前の幼い子どものころ。家族でツリーを飾りつけたこと。ヒイラギの飾りがのったケーキを切り分け、サンタクロースが来るのを楽しみに待ちながら眠ったこと。

 

私たちを幸せな気持ちで満たしてくれるものは、ものすごく豪華な何かや、他の誰にもできないような特別な経験だけではないことを、私たちは知っています。

 

毎年必ず同じ時期にやってくるクリスマスの日だからこそ、少しずつ降り積もりやがてふかふかに柔らかくなる雪のように。ちょっとした楽しみを散りばめることで、クリスマスが嬉しく優しい記憶となっていくのではないかと思っています。

 

 

・準備をする 

12月25日の4週間前の日曜日から12月24日のクリスマス・イブの日までを「アドベント」といい、キリストの到来を待ち望む期間とされています。

教会などでは、「アドベント・クランツ」というリースに4本のろうそくを立て、1週間に1本ずつ灯していくそうです。

 

私たちの身近にあるものでは、「アドベントカレンダー」が有名です。多くが12月1日から24日までカウントできるようになっていて、1日ずつ開けていくとお菓子が入っているのが定番です。

毎日の中にほんの少し楽しみが加わり、次の日が来る楽しみも増えます。

 

家でクリスマスツリーにオーナメントを飾りつけるとき、玄関のドアにリースをかけるときにも優しい時間が流れます。

リースには魔除けや豊作の祈願、永遠の愛といった意味が込められています。

 

私が好きな準備の一つが、クリスマスリースを作ることです。ヒムロスギやヒバ、モミを土台にワイヤーで巻き付けていき、マツボックリや姫リンゴ、コットン、リボンで飾りつけていきます。

フレッシュなグリーンは爽やかな香りを振りまき、生命力を感じさせます。

毎年リースを作って飾ることで、無事穏やかに1年を過ごせた喜びを振り返り感謝するきっかけにも。

自分で材料を揃えるのが難しくても、シーズンが近づくとワークショップやレッスンを開催してくれるところもあります。

 

・イベントに参加する

1年の中でも特にさまざまなイベントが開催されるクリスマスシーズン。

イベントといっても、すごく倍率の高いものや高額なものでなくても十分にクリスマスを感じ楽しむことができます。

 

例えば、近所の教会でクリスマス礼拝が行われていることがあります。それぞれ違いはあると思いますが、クリスチャンでない人や普段から通っているわけではない人でも参加できることも。

 

チャペルで讃美歌を歌ったり、子ども達によるクリスマスページェント(キリストの生誕を祝う劇)が行われていたりして、クリスマス行事の原点に立ち帰ることができます。

 

キリスト教を基盤とする大学のキャンパスなどでも、イルミネーションの点灯式やキャンドルナイトといった、クリスマス前後に多くの人が参加できるイベントを開催していることもあります。

 

・食事を楽しむ

クリスマスは、特別な料理やお菓子も楽しみの一つ。

ホテルやレストランのディナーも素敵ですが、家でごちそうを並べるのも心温まる過ごし方です。

 

いつもよりはちょっと豪華に、そして気分を盛り上げてくれるような食卓にしたいとイメージを膨らませる人も多いでしょう。

 

最近知ったのが、「おうちディナー」が簡単にできるミールキットというもの。必要な食材が一式届き、レシピもついていてそのまま料理すればコースのようなメニューが出来上がるそうです。

全てを1から作るには時間が足りない人や、レストランの味を再現してみたい人にはとても便利だと思いました。

 

また、私が今年気になっているクリスマスケーキはシフォンケーキ。スポンジケーキよりも見た目は大きめですが食べ応えは軽く、ごちそうの後でも食べやすい気がします。

土台だけ買って、デコレーションはオリジナルにするのも楽しそうです。その形を活かして切り株風にしたり、リースのようにしたりと、アレンジの幅が広がります。

 

テーブルには、家にあるキャンドルを集めて置く、赤い花や実を飾る、ペーパーナプキンを用意しておくといったひと手間があるだけでも、よりクリスマスらしい雰囲気になるはずです。

 

 

今年のクリスマスはどんな過ごし方をしよう、と考えるだけでも不思議なほど心がはずむのは、これまでの楽しかったクリスマスの思い出たちとリンクするからかもしれません。

繰り返される季節の中で楽しみを見つけることで、温かい気持ちになれる時間が増えそうです。