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中小企業省力化投資補助金(省人化省力化補助金)について徹底解説!

この記事では、中小企業を支援するために運営されている中小企業省力化投資補助金(省人化省力化補助金)について詳しく解説します。

 

ポイントは次の3点です。

  • 中小企業省力化投資補助金(省人化省力化補助金)とは
  • 事業目的・概要、補助対象製品、補助対象者、補助率・補助上限額など主要項目
  • 事業申請に関する全体の流れと公募期間

 

中小企業省力化投資補助金(省人化省力化補助金)とは

中小企業省力化投資補助金(省人化省力化補助金)は、一口でいえば人手不足に悩む多くの企業を支援するために運営されている補助金で、独立行政法人中小企業基盤整備機構が管轄しています。

この補助金は「カタログ(*)型式」で実施され、応募企業がカタログに表示されている製品を購入することで一定の補助が得られる仕組みとなっています。

(*)カタログの定義

 「カタログ」とは、応募企業が効率的に対象製品を選定できるよう、あらかじめ事務局側で準備した補助対象製品リストのことです

カタログは中小企業省力化投資補助金事務局のホームページ等で公開されます。 

参照:中小企業省力化投資補助金 公式サイト

 

事業目的

中小企業省力化投資補助金(省人化省力化補助金)は、中小企業などの売上拡大や生産性向上を支援するため、人手不足の課題を抱える中小企業を対象に、IoTやロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を導入する事業者が使う経費の一部を補助するものです。

この補助により、簡易で即効性がある省力化投資を促進し、中小企業の付加価値額や生産性向上を図るとともに、従業員の賃上げを図ることを目的としています。

 

事業概要

IoTやロボット等、人手不足解消に効果がある汎用製品を主催者が「カタログ」に掲載し、中小企業がそのカタログから自社の希望する製品を選択して導入することで、簡易で即効性がある省力化投資を促進するものです。

なお、中小企業等事業再構築促進基金を用いて、これまで実施してきたポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための新たな市場進出や事業・業種転換、事業再編、国内回帰、またはこうした取り組みを通じた規模の拡大など、企業の大胆な事業再構築の支援については必要な見直しを行うこととされています。

 

基本要件

カタログに登録された省力化製品を導入し、販売事業者と共同で取り組むことが前提となりますが、下記の要件を満たす事業が補助対象となります。

 

1 労働生産性の向上目標 

本事業において交付申請を行う中小企業や個人事業主は、補助事業終了後3年間、労働生産性を年平均3.0%以上向上させる事業計画を作成しなければなりません。採択を受けた場合はこの目標に沿って事業に取り組む必要があります。 

 

2 賃上げの目標 

申請時と比較して、下記の項目を補助事業期間終了時点で達成する見込みの事業計画を策定することが必要です。

(a)事業場内最低賃金を45円以上増加させる

(b)給与支給総額を6%以上増加させる

上記要件の詳細については下記公募要領の6頁をご参照ください。

参照:公募要領

 

補助対象製品

この補助金は「カタログ」型式として実施されます。このため、申請事業者は主催者が示す製品カタログから希望する製品を選択し、申請します。

主な対象製品の範囲は次のとおりです。

 

ロボット製品

  • 配膳ロボット/清掃ロボット
  • 産業用ロボット
  • 介護用ロボット
  • ドローン
  • 受付ロボット など

 

AI製品

  • AIの音声認識や自然言語処理技術を活用したシステム
  • AIチャットボット
  • 入退室管理業務AI
  • 生産工程を自動化するFAへのAI活用
  • セルフレジシステム など

 

IoT製品

  • インターネットを通じてセンサーや通信機能を有する製品
  • スマホからOn/Off可能なエアコンなど家電
  • 生体反応を感知して計測するスマートウォッチ
  • 企業の省人化・省力化に使用できるIoT製品 など

 

具体的な補助対象製品カタログは下記サイトをご参照ください。

参照:製品カタログ

 

補助対象経費

本事業における省力化製品の設備投資に関する補助対象経費は、次の2項目となります。

1 製品本体価格

2 導入に要する費用(導入経費)

なお、省力化製品がカタログに掲載される際は、上記1、2が事前登録される他、参考として次の経費も登録されます。

3 保守・サポートに要する費用

詳細は上記公募要領の7頁をご参照ください。 

 

補助対象事業者

補助対象事業者は全国の中小企業および個人事業主となります。

詳細は上記公募要領の8頁~9頁をご参照ください。

 

補助上限額・補助率

補助率:1/2

補助上限額:

従業員数5名以下:2,000万円(大幅な賃上げを行う場合3,000万円)

従業員数6~20名:500万円(同750万円)

従業員数21名以上:1,000万円(同1,500万円)

 

事業申請に関する全体の流れ

本事業の募集においては、次の分類が規定され、それぞれに公募が実施されます。

 

1 製品カテゴリの創設

事務局(独立行政法人中小企業基盤整備機構)が製品カテゴリの募集を行いますが、その際に工業会などが事務局に対して製品カテゴリの登録申請を実施します。

本年4月4日時点での製品カテゴリは次のとおりです(今後も追加される見込み)。

  • 券売機
  • 自動精算機
  • 自動チェックイン機
  • スチームコンベクションオーブン
  • 無人搬送車(AGV・AMR)
  • 検品・仕分システム
  • 自動倉庫
  • 清掃ロボット
  • 配膳ロボット

 

2 省力化製品・製造事業者の登録

事前に登録された製品カテゴリに該当するIoT・ロボットなどの人手不足解消に効果がある汎用製品を、事務局が各製品メーカー等から募集します。

 

3 販売事業者の登録

事務局が省力化製品を取り扱う販売事業者を募集します。当該製品の販売を行う事業者で、製品の説明・導入や運用方法の相談などサポートを行えると認定された事業者が登録されます。

 

4 補助事業の公募

事務局にて、中小企業・個人事業主および販売事業者が共同で行う補助事業の募集を実施します。

公募に際しての主な流れは次のようになります。

①公募開始

②交付申請(電子申請)

③採択通知

④交付決定

⑤補助事業実施・実施報告

⑥確定検査(交付額の確定)

⑦補助金請求

⑧補助金支払い

⑨効果報告

⑩実地検査

 

公募受付期間

本事業は、令和8年9月末頃までの間に複数回の公募を行い、補助事業の申請が受け付けられます。

なお、カタログへの登録は公募の半年前まで随時行われます。 

 

まとめ

人手不足に悩む多くの中小企業や個人事業主を支援するために運営されている中小企業省力化投資補助金(省人化省力化補助金)について詳しく解説しました。

この記事を読んで、自社に適合すると思われる事業者は是非ご活用ください。