PDCAサイクルとは|手順やメリットを解説
PDCAサイクルは個人や組織の目標達成に使われるフレームワークです。計画倒れを防ぐには、具体的な目標を設定し、明確な行動計画に落とし込むことが重要です。本記事ではPDCAサイクルで実施すべきことやメリット・デメリット、成功のポイントを解説します。
目次
PDCAサイクルとは
PDCAサイクルとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の仮説・検証型プロセスのことです。このプロセスを回し続けることで、継続的な業務改善や組織の目標達成に役立ちます。PDCAサイクルは品質管理の父と呼ばれるW・エドワーズ・デミングが唱えたフレームワークで、現在は一般的なビジネスパーソンの間にも浸透している言葉です。
PDCAサイクルで実施すること
1. Plan(計画)
Planでは業務や組織の目標を設定し、実行に向けた具体的な行動計画を立てます。目標や計画は、具体的かつ少し高い目標を設定することが大切です。
2. Do(実行)
立案した計画を実行します。行動や達成状況はあとで振り返れるようにメモに起こすと、達成できなかったことや難しいことの対策がしやすくなります。
3. Check(評価)
実行したことを振り返り評価します。「目標を達成できたか」「計画どおり実行できたか」「目標の水準は妥当だったか」など、いくつかの項目で評価するとともに、計画通りに実行できなかった場合はその要因を分析します。達成の可否は結果だけで判断せず、成功やミスが発生した理由まで突き詰めて考えることが重要です。
4. Action(改善)
今後とるべき改善策を立てます。同じ失敗を二度と起こさないような改善策にするほか、良かった点をさらに伸ばすことも重要です。
PDCAサイクルを導入するメリット
PDCAサイクルを導入するメリットは次のとおりです。
課題や問題点が明確になる
PDCAサイクルでは最初にゴールまでの計画を立てるため途中で挫折しにくくなります。
最終ゴールが明確だと、現在地との距離感を意識できるので、着実に前へと進んでいれば、モチベーションを維持しやすくなります。
今注力すべき事柄が判明する
一度PDCAサイクルを回すと課題や問題点が明確になり、目標とのズレや新たな課題を見つけることで、次のPDCAに活かせます。
中長期的な経営改善に役立つ
評価と改善プロセスで良かった点や悪い点を振り返り、対策を練って実行に移すことを繰り返せば、中長期的には効果を期待できます。
PDCAサイクルでありがちな失敗例
PDCAサイクルは確実に成功が見込める方法ではなく、取り組み方が不十分で失敗するケースもあります。ありがちな失敗例は次のとおりです。
仮説の実現可能性や粒度の設定が雑である
目標の水準が高すぎたり低すぎたり、あいまいすぎると現実的な行動計画に落とし込めないためサイクルをまわすことができません。
目標達成に向けた行動計画があいまいなまま
行動計画があいまいだと、適切にサイクルは回すことはできません。チームで取り組む場合は、実行するメンバーが十分に理解してスムーズに行動を起こせるようにすることが重要です。
評価軸が主観的になってる
評価軸が抽象的、または定性的なものの場合、達成できたか分かりにくく、効果的な施策の立案が難しくなります。PDCAサイクルでは主観を排除し、数字やランクなど定量的な基準による評価が不可欠です。
改善に効果がみられず挫折してしまう
PDCAサイクルは一度で高い効果が出る方法ではないので、計画と実行を適切に評価して、次の改善行動へと進めることが重要です。
PDCAサイクルを上手く回すポイント
PDCAサイクルを上手く回すためのポイントは次のとおりです。
目標は具体的かつ詳細に設定する
具体的な数値目標を設定することはPDCAサイクルを成功させるポイントです。例えば「昨年度より新規顧客を増やす」というあいまいな目標ではなく、「昨年度より新規顧客を20%(〇〇人)増やす」など、具体的な数値で目標を設定するようにしましょう。
スケジュール通りに実行する
評価や改善のプロセスを習慣化しましょう。たとえば毎週月曜日、あるいは毎月25日は実行したPDCサイクルを精査すると決めておけば、忙しい中でも計画的に業務改善に励むことが可能です。
定期的に振り返る機会をもつ
目標をいつまでに達成すべきか期限を設けましょう。タイムリミットがないと、適度なプレッシャーが働かず、モチベーションが弱くなります。具体的な期限を設けることで、逆算して行動できるのも利点です。
まとめ
PDCAサイクルは一見単純に思えるかもしれませんが、実現には計画性や粘り強さが求められます。
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