手紙の結びで印象アップ!ビジネスで使える例文をシーン別に紹介!
手紙には基本的な構成があります。中でも結びの言葉は、手紙の全体的な印象を左右する重要な要素です。
適切な結びの言葉を使うことで、相手に与える印象が良くなったり、手紙の内容が伝わりやすくなったりします。
ビジネスシーンでは、取引先や顧客、上司への手紙に結びの言葉を入れるとよいでしょう。
目次
手紙の基本構成
手紙の基本的な構成は、次のとおりです。
- 前文:「拝啓」などの頭語と季節の挨拶
- 主文:手紙の本文
- 末文:結びの言葉と「敬具」などの結語
- 後付け:日付、差出人、宛名
結びの言葉は、「末文」に入れます。結びの言葉は、あくまでも手紙の本文に添える一言であるため、長文にする必要はありません。
手紙に入れる結びの役割
手紙に入れる結びの言葉には、相手の健康や発展を祈ったり、今後の良好な関係を願ったりする役割があります。
用件のみを伝える手紙は簡潔で内容が伝わりやすい一方、形式的で冷たい印象を与えることがあります。
結びの言葉で相手への気遣いや自分の願いを示すことで、相手とより良好な関係を築けるでしょう。
手紙に入れる結びの言葉は、メールでも活用できます。
ビジネスメールの最後に一言添えることで、要件のみの形式的なメールから、オリジナリティーのあるメールに変わります。
【シーン別例文】ビジネスで活用!手紙に入れる結びの言葉
手紙の結びは、相手や季節、シーンによって使い分けるのが基本です。
本文よりも長くならないように注意し、なるべく簡潔に書きます。
手紙全体のバランスを見ながら、複数の例文を組み合わせるのも1つの方法です。
要件を結ぶ一般的な結び
相手やシーンを問わず、広く使える結びの言葉です。
ビジネスシーンでは、取引先や顧客に送る手紙に使用します。
- 用件のみにて失礼いたします
- 略儀ながら書中をもちましてお礼とさせていただきます
- 以上、どうぞよろしくお願い申し上げます
- まずは書中にてご挨拶申し上げます
お礼・感謝を伝える結び
主文で感謝の気持ちを述べ、結びでも重ねてお礼を伝えます。
主文と結びでお礼の言葉を使うことで、より感謝や喜びを伝えることができます。
- この度は心より感謝申し上げます
- 厚く御礼申し上げます
- ご厚情を賜り、誠にありがとうございます
- 日頃からお心遣いをいただき、深く感謝いたしております
今後につなげる結び
良好な関係や継続的な取引などを願う言葉です。上司へのお礼の手紙に添えるのもおすすめです。
- どうぞよろしくお願い申し上げます
- 今後とも変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます
- 今後ともご指導を賜りますようお願い申し上げます
- 引き続きお力添えいただけましたら幸いです
お詫び・謝罪を伝える結び
主文でのお詫びに加え、結びでも謝罪の気持ちを伝えます。結びでのお詫びは一言にとどめます。
本来、謝罪は直接会ってするのが礼儀です。面会が難しい場合、書面やメールで先に謝罪し、後日直接お詫びします。
面会後に手紙で改めてお詫びするのもマナーです。お詫びをするタイミングによって、結びの言葉を変えるとよいでしょう。
- 多大なご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした
- この度の件につきまして、謹んでお詫び申し上げます
- 何とぞご容赦くださいますよう、お願い申し上げます
- まずは書面にてお詫び申し上げます
お断りする結び
相手からの申し出を断る場合、できる限り冷たい印象を与えないようにします。
次回につながる言葉や、理解を得る言葉、お詫びの言葉などを結びに添えるとよいでしょう。
- ご期待に沿えず申し訳ございません。ご了承くださいますようお願い申し上げます
- 何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます
- またの機会がございましたら、よろしくお願いいたします
- 何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます
返事や確認を促す結び
必ず返事が必要な場合は、結びに返事を促す言葉を入れます。
期日や返信方法などを具体的に示すとよいでしょう。
ただ依頼するだけではなく、手間をかけることへのお詫びも添えるのがおすすめです。
- お手数をおかけしますが、〇日までにご返事いただけますと幸いです
- お忙しい中恐れ入りますが、ご返信いただきますようお願い申し上げます
- 何卒ご検討くださいますようお願い申し上げます
- 〇〇につきまして、ご教授いただけますと幸甚に存じます
相手の繁栄を祈る結び
会社や個人の繁栄を願う言葉は、一般的なビジネスでの手紙や、新店舗開店のお知らせ、退職の報告などに対して使います。
- 貴社の一層のご隆盛を祈念いたします
- 御社の一層のご繁栄をお祈りいたします
- 末永いご繁栄とご躍進をお祈り申し上げます
- 〇〇様の益々のご活躍をお祈り申し上げます
相手の健康を願う結び
形式的な手紙に健康を気遣う一言を入れることで、温かみのある手紙になります。
特に、暑さや寒さが厳しい時期や季節の変わり目、多忙な年末に入れるとよいでしょう。
- 時節柄くれぐれもご自愛くださいませ
- ご自愛専一にお過ごしください
- 皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます
- どうぞお身体を大切になさってください
季節感のある結び
手紙では、季節に合わせた時候の挨拶を入れます。
時候の挨拶は、手紙の冒頭に入れる「前文」と末文に入れる「結び」を対で使うのが基本です。
結びに入れる時候の挨拶では、季節感のある言葉とともに、相手の健康を気遣う言葉を入れるとよいでしょう。
- 春寒の折、どうぞご自愛ください
- 酷暑が続いております。くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます
- 季節の変わり目、どうぞお健やかにお過ごしください
- 厳寒の折、皆様どうぞお健やかにお過ごしください
- 時節柄お忙しいかと存じますが、どうぞご自愛ください
相手や内容にあった手紙の結びを選ぼう
手紙の結びには、相手への気遣いを示したり、相手に行動を促したりする役割があります。
用件のみでは形式的で冷たい印象の手紙になりやすいもの。結びの言葉を入れることで、手紙全体の印象が良くなります。
手紙の書き方は、ビジネススキルの1つです。結びを使いこなすことで、ビジネスでのコミュニケーション能力がアップするでしょう。
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