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事業再構築補助金における最新の採択結果は? 概要と詳細データを解説

新型コロナウイルス感染拡大による影響や、原油高を発端とする様々な物価高騰などによって社会環境は激変しました。変化する社会の中、経済産業省が新たな分野への大胆な事業再構築に挑戦している中小企業等の支援策として、事業再構築補助金の運営を行っています。

 

事業再構築補助金は、補助額の規模が非常に大きく、また多くのメリットがあることから、全国の中小企業や小規模事業者が活用している支援制度です。

 

この記事では、事業再構築補助金における最新(第11回:令和5年10月6日締め切り、令和6年2月公表)の採択結果について詳しく解説します。

 

主なポイントは次の3点です。

 

・最新(第11回)の採択結果概要

・採択結果の項目別分析

・過去の採択結果・採択率まとめ

 

事業再構築補助金・最新(第11回)の採択結果

令和6年2月に公表された、事業再構築補助金における最新の採択結果についてみていきます。

それぞれの詳細については上記URLをご参照ください。

 

参照:事業再構築補助金第11回公募の結果について 公式サイト

 

サマリー

第11回公募の応募件数は合計で9,207件であり、審査の結果、2,437件が採択されました。採択率は26.5%となっています。

 

なお、今回の採択率は、後述する過去10回の平均採択率(47.6%)と比較して非常に低い状況です。

 

事業再構築補助金においては、過去に公募の類型が様々に変遷してきましたが、今回公募では次の6類型が設定されています。

 

・成長枠

・グリーン成長

・産業構造転換枠

・最低賃金枠

・物価高騰対策・回復再生応援枠

・サプライチェーン強靱化枠

 

それぞれの応募件数と採択件数は下記のとおりです。

出展:事業再構築補助金第11回公募の結果について 公式サイト 1頁

 

業種別の応募・採択割合

総務省が定める「日本標準産業分類(*)」における業種別で応募割合・採択割合を分析すると、製造業、卸売・小売業、建設業が多い状況となっています。

 

(*)参照:総務省「日本標準産業分類(令和5年7月告示)(令和6年4月1日施行)」 公式サイト

 

その他の業種をみても、全体的に幅広い業種で応募・採択されています。

出展:事業再構築補助金第11回公募の結果について 公式サイト 2頁

 

都道府県別の応募・採択状況

応募件数を都道府県別にみると、単純な「応募件数」では、東京、大阪、愛知の順に多い状況です。

 

総務省統計局が公表している「令和元年経済センサス(**)」に基づく都道府県ごとの中小企業数に占める応募者の比率は、関西周辺(滋賀など)や東京が多いようです。

 

(**)参照:総務省統計局「経済センサス‐基礎調査」 公式サイト

出展:事業再構築補助金第11回公募の結果について 公式サイト 3頁

 

一方、採択率に注目すると、滋賀県、高知県、広島県、富山県などが上位を占めています。

出展:事業再構築補助金第11回公募の結果について 公式サイト 4頁

 

応募金額・採択金額の分布(全類型合計)

応募金額と採択金額の分布(全類型合計)をみると、1,000,000円~15,000,000円が最も多く、全体の6割以上を占めている状況です。

 

これに次いで15,010,000円~30,000,000円が約2.7割となっています。

出展:事業再構築補助金第11回公募の結果について 公式サイト 5頁

 

応募金額の分布(全類型合計)

応募金額の分布に着目すると、20,000,000円までの応募金額が全体の約8割を占めており、中でも5,000,000円~10,000,000円が2,987件(全体の32.4%)と突出しています。

一方、2,000万円以上の金額で応募された案件は分散傾向にあります。

出展:上記 事業再構築補助金第11回公募の結果について 公式サイト 6頁

 

認定支援機関別応募・採択状況

事業再構築補助金における認定支援機関(***)別の別に応募状況を分析すると、金融機関が約2,600件で最も多く、次いで税理士関係が約1,600件、商工会・商工会議所が約900件となっています。

 

(***)中小企業に対する支援を行う事業の担い手の多様化・活性化を図るため、税務、金融および企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上と認定した個人、法人、中小企業支援機関等の機関です。事業再構築補助金の申請においては、当該認定支援機関から事業計画書の確認を受けることが必須要件です。

 

参照:事業再構築補助金「認定支援機関について」 公式サイト

出展:事業再構築補助金第11回公募の結果について 公式サイト 7頁

 

今回採択結果の詳細

事業再構築補助金における今回(第11回)の採択結果詳細については、下記項目ごとに公式サイトから確認が可能です。

 

・エリア(ブロック)

・都道府県

・市区町村

・事業者名

・法人番号

・主たる業種(大分類)

・連携体(該当なし)

・事業計画名

・認定支援機関名

・リース会社:事業者名

 

細目については下記URLをご参照ください。

 

参照:事業再構築補助金「採択結果」 公式サイト

過去の採択結果

事業再構築補助金における過去の採択結果は次のとおりです。

 

回数(降順)

応募件数(申請要件を満たした件数)

採択件数

採択率(%)

10

10,821

5,025

48.1

9

9,369

4,259

45.5

8

12,591

6,456

51.3

7

15,132

7,745

51.2

6

15,340

7,669

50.0

5

21,035

9,707

46.1

4

19,673

8,810

44.8

3

18,519

9,021

48.7

2

18,333

9,336

50.9

1

19,239

8,016

41.7

総計

160,052

76,227

47.6

 

それぞれの詳細については下記URLをご参照ください。

 

第10回~第8回:上記サイト

第7回:事業再構築補助金第7回公募の結果について 公式サイト

第6回:事業再構築補助金第6回公募の結果について 公式サイト

第5回:事業再構築補助金第5回公募の結果について 公式サイト

第4回:経済産業省「令和2年度第3次補正予算(事業再構築補助金)第4回公募の補助事業者を採択しました」 公式サイト

第3回:経済産業省「令和2年度第3次補正予算(事業再構築補助金)第3回公募の補助事業者を採択しました」 公式サイト

第2回:経済産業省「令和2年度第3次補正予算(事業再構築補助金)第2回公募の補助事業者を採択しました」 公式サイト

第1回:経済産業省・北海道経済産業局「中小企業等事業再構築促進事業(事業再構築補助金)第1回公募の採択を決定しました」 公式サイト

 

上表から明らかなように、事業再構築補助金における過去(第1回~10回)の採択率は平均47.6%となっており、一般的にいわれる「補助金の採択率は概ね40%~50%」という範疇に収まっています。

 

ところが、冒頭に解説したとおり、今回(第11回)の採択率が異様に低い(26.5%)ことが特筆されます。

 

この背景として、そもそも事業再構築補助金の元来の目的が「新型コロナウイルス感染拡大による影響」や「原油高を発端とする様々な物価高騰」などによる影響を受けた中小・小規模事業者の支援であるため、コロナ禍が収束した現状では、採択に至らない案件が多いことも推察されます。

まとめ

事業再構築補助金における最新(第11回)の採択結果、および過去(第1回~第10回)の採択結果について詳しく解説しました。

 

事業再構築補助金の次回公募(第12回)が期待されますが、現時点(2024年4月6日現在)では未だ正式に決定されていません。

 

参照:経済産業省「事業再構築補助金に係る第12回以降の公募について」 公式ページ

 

本文で述べたとおり、第11回公募の採択率が非常に低下している状況から、第12回が公募されても低い採択率が想定されますが、応募を予定している事業者は事前に対策を講じておくことが望ましいでしょう。

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